ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
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去年だけど、「ハッピーフライト」を観た。<★★★★☆>

2009年01月13日 00時16分39秒 | 映画レビュー
昨年のうちに観て感想を書き忘れた映画だが、いい映画だったので書いておこうと思う。星は4つ。昨年は良い邦画が多かったが、そのウチの1つといっていいと思う。昨年でなければ個人的には年間邦画一位まちがいないだろう。<★★★★☆>
。でも去年は、パコや、歩けども歩けどもとか、おくりびと、とか、いい映画がたくさんあったな。

さて、「ハッピーフライト」は大ヒットしたスィングガールズ、ウォーターボーイズの矢口史靖監督の作品。ウォーターボーイズは未見だが、スィングガールズのようなすがすがしさとヌケの良さがあって素晴らしかった。
ANAの全面協力を得て作ったと思われる、中島監督が飛行機映画であって、これをエンターテイメントに仕立て上げた手腕はすごいと思う。
飛行機が安全に飛ぶということが以下に多くのスタッフ達のチームワークによってなされているかが、よく分かる。それは感動的ですらある。(上手く映画が作られているからかも知れないが)。パイロット、フライトアテンダント、スチュワーデスなど飛行機に乗り込む人たちはもちろんだが、管制塔、オペレーションコントロールセンター、整備系のメカニック、グランドクルー、さらに気象官など。特にメカニックが工具を無くしたら、見つかるまで全員でゴミ箱まで探すというあたり、なかなか凄い。
ま、ANAの御用映画になっていないか、劇場版の長いCMになっていないか、というと、そうかも知れない気もするが。でも映画としてしっかり楽しめる物になっているという物に仕立てていることが見事である。

ま、この映画は無理やりストーリーを作りあげていない、過度なドラマ、スリリングさを出して折らず、さりげないストーリーでエンターテイメント性を出している。ま、それはしかたないともいえるが。だって飛行機が落ちるみたいな映画は、ANAだって協力できないでしょう。そう思うとこの映画はJALでは作れなかった。日航機123便の事件があるからな。

話は日航機に逸れるが、事故直後から墜落までのブラックボックスに収録された音声と航路をフラッシュで示した動画があるが、これはもう、とんでもなく胸に迫る、緊張感と悲しみにあふれるものである。もはや飛行機と言えない状況の機を、機長、副機長、機関士が協力して操縦している。生の記録であって何十回も観たが、この方々がどれだけ必死に戦ったか、そしてどんな気持ちで山へ向かったのか(当初は羽田に戻ろうとした)、その気持ちを思うと万感胸に迫る思いである。とはいえ、パイロットに罪はないとしても、あの事故には原因があるわけであり、その原因は実のところ(映画クライマーズハイにあるように)いまだに謎である。事後調査委員会が事故原因だとした、圧力隔壁の破損という説は、かなり疑わしいと言われている。急激な減圧がなかったからである。また自衛隊の不可解な行動、在日アメリカ軍の救護活動の申し出を断った事など、不思議なことがたくさんあったようである。詳しくはまた別のエントリーに譲るが。

映画「ハッピーフライト」の情報は以下のウィキペディアに詳しいです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88

日航機123便墜落事故についてのウィキペディアの情報です。以下です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%88%AA%E7%A9%BA123%E4%BE%BF%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85


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