アセビは馬酔木とも書く。動物たちは決して口を付けない。
我が家の近くにたむろしている鹿共も、偉い。
最近は5~6頭の家族で行動している。食料も大量に必要であるから、
口の届く範囲の木の芽は、全部食べる。硬い椿の葉も食べる。
アセビだけは葉も蕾も無傷であるから、花付きが良い。
今、山を賑わしているのは、アセビの花である。
野生のあせびにも色々な種類があるらしい。ピンクかかったものと、真っ白いものである。
アセビの花を別名「ホッパチ」と呼ぶ。我が地方の特別な呼び名であろう。
アセビの花は提灯状なっていて、ほっぺたに押し付けるとパチッと音がする。
だから頬に当てるるとパチッ。「ホッパチ」となった。
小学校二年生の時の担任先生のあだ名は、「ホッパチ」であった。
生徒が、行儀が悪かったり間違ったことをすると、頬っぺたにびんたが飛んだからである。
その先生も、とっくに黄泉の国の住人になられた。