朝から雨。シトシトと降るので、水量は多い。菜種梅雨であろうか。
田圃は代掻きが出来るほど水が溜まっている。
草も喜んで伸びるだろうが、自分は一休みする。
雨の日、ただ一人留守番をしながら、コーヒーを飲み本を読むとは、
何と穏やかな至福の時であろう。
この穏やかさは続かないと知っているから、大切である。
いつまでもこの状態が続くと、牢獄になる。
取り出している本は、松本清張の「事故」である。短編2編が入っている。
「熱い空気」は、TVドラマ「家政婦は見た」の第一回の原作とのことである。
家政婦信子の側に立って、わくわくしながら、信子に同調しながら、
大学教授の家庭に起こるエスカレートする不幸を楽しんでいると、
最期のページ4~5行で、信子に大きなドンデン返しが来る。
読者の自分も正気に返る。
残るⅠ編は、「事故」である。今からゆっくり読むことにする。