「徒然草」を読み進むと、厳しい内容が出る。
「生老病死」の「死に」ついては、いたるところに「無常」との言葉で出る。
「老」について語られる内容は、厳しい。
「無知の知」についても手厳しく書いている。老醜は晒さないのが、美学である。
【自分が醜いことを知らず、心が愚かなのを知らず、芸能の腕前が下手なのも知らず、
自分が取るに足りない存在だと言うことも知らず、年老いたことも知らず、
病気になる事も知らず、死が身近に迫っていることも知らず、仏道修行が足りないことも知らず・・・】
どんな本を読んでも何も理解できず、喋り過ぎるとの欠点も知らず、このように自分の欠点は何一つ知らない。
これを無知の知と言うのである。
かたちは鏡に見ゆ 年は数えて知る との諺がある。さらに兼好法師は、次のような厳しいことを書いている。
老醜は晒さず、50歳以上になると、仕事から引退し、世俗と関わることなく隠居生活を送るように勧める。