見えても観えず

　年に一度の研修会。前日に出て会場作りをした。
なんどもチェックをし、大丈夫だろうと安心していた。
朝会場に着くと誰もいない時に写真を撮った。会場図を来年に残すためである。
ほぼ完全な会場と思い込んで写真を撮った。横から、前から、ズームまで効かせて。
帰ってパソコンに移して、初めて気がついた。マークが落ちている。
日の丸とマークは同じ高さなのに、マークだけが落ちている。失敗！
取り返しがつかない。おかしくなるような失敗。笑いが出る。



　「昔何様」のような人も、寄る年波には勝てない。思考も言葉もよろける。
原稿を見ながらの挨拶も、時々よろけて、昔のように凛としたものが薄れる。
増してはこちらは凡人。歳の所為にはしたくないが、見えても観えずで悲しい。
”よろけ方”のカーブを、急カーブではなくゆっくりカーブになるように、心を使い脳を使おう。