通でがんす

いろんな広島を知って、ひろしま通になりましょう!
(旧ブログタイトル:通じゃのう)

宮島言葉のいろいろ その45 「あんにァー」

2012年12月01日 | 広島弁
「宮島の町屋通りに飾ってある「宮島言葉のいろいろ」を紹介するこのシリーズ」

「今日でいよいよ最終回じゃ」

「ようやく、ゴールにたどり着いたね。それで今日は?」

「第45回目の今日は「あんにァー」じゃ」

「あんにァー???」




あんにァー…あの人は・あいつは
(撮影日:2012年1月4日)




「「あんにァー」とは、「あの人は・あいつは」という意味じゃね」

「「あんにァー」言うても、人にものを話しかける時の「あのな」とは違いますけぇの」



例文/あんにァーワルで。(あの人は悪い人だよ)



「「あなた」のことを、「あんにァー」とか「あんなぁ」「あんたぁ」とか言うよね」

「『仁義なき戦い』などの映画やドラマでは、ヤクザ言葉でそういう言い方をするんじゃが、わしの伯父さんはふつうにそう言うで」

「そう、そう。初対面なのに「あんたぁ」とか言われると、ケンカ売られとるんかと思うよ」

「ケンカの時には、「わりゃ」とか「おどりゃ」という言葉を使うよの」



例文/わりゃ、なにしょーんなら(お前は、何言っているんだ)



「こういう言葉を使うけぇ、広島弁=乱暴なイメージがあるんよね」

「もうひとつ、「おどりゃあ」という言葉もあるんじゃ」



「お前」の意味と思われるが、意味はなきに等しく、喧嘩の時にのみ使用し、相手を威嚇する言葉である。
そのため、滅多に聞くこともないし、日常会話では絶対に使わない。
怖く汚い広島弁を代表する言葉として知られるが、あまりの汚さにか、テレビで披露されることもない。

なお、実際に使うのは、「おどりゃー」「おどれ」だけである。
「すどりゃー」「すどれ」は、実際には使わない意味の無い言葉である。
「おどりゃーすどりゃー」「おどれすどれ」は、おそらく他県から広島に来た人が、広島県人の喧嘩がこう聞こえる、という揶揄的な意味を含んで呼んだものと思われる。
ほかに汚く怖いと言われる兵庫県の播州弁などでは広島弁の「おどりゃー」に対し「おんどりゃ」になる。

(「広島弁」ウィキペディア)





「うーん。最後の最後をこんな言葉で締めることになるとは思わんかった」

「わしより年上の人で、広島県外の人と話をすると、やっぱり『仁義なき戦い』のイメージがあって、広島弁にもそういうイメージを持っとる人が多いよのう」

「今の時代、広島弁にどういうイメージを持っとってんかね?」





【今日の宮島言葉】

あんにゃあ

意味/あの人・あいつ

例文/「あんにゃーなかなか見どころがあるのー(=あいつはなかなか見どころがあるな)」

参考文献:
廿日市市商工会議所『宮島本 改訂版 宮島検定テキスト』2008年






↓宮島言葉のいろいろについての関連記事は、こちら

宮島言葉のいろいろ その44 「いがむ」

宮島言葉のいろいろ その43 「いたしい」

宮島言葉のいろいろ その42 「いぬる」






「今日は、「宮島言葉のいろいろ」で「あんにァー(あの人は・あいつは)」について話をさせてもらいました」

「ほいじゃあ、またの」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« それゆけ菓子博号~帆船フェ... | トップ | ピースウォークひろしまツー... »

コメントを投稿

広島弁」カテゴリの最新記事