通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

無料PCR検査を検討中 広島市

2021年01月17日 | 広島の話題
僕たちにできることは単純で「感染した人はウイルスを他人にうつさない」「感染していない人はウイルスを体内に取り込まない」「感染者は安全な状態に戻るまで隔離する」ということに尽きます。

(高嶋哲夫『「首都感染」後の日本』2020年12月 宝島社新書)






今日は、広島県が、
広島市中心部の住民と就業者を対象に
無料のPCR検査を検討している、
という話でがんす。







(2021年1月15日 中国新聞)

1月15日・16日の中国新聞の記事から、
広島県は、広島市の中心部にあたる
中区、東区、南区、西区に住む人と
そこで働く人を対象に、
無料のPCR検査の実施を検討している
ことが分かった。




PCR検査といえば、
発熱やのどの痛み、鼻づまり、せきなど
風邪の症状がある人が
かかりつけ医などに電話、
そこから紹介してもらったクリニックで
検査を受けるという形だった。





↓積極ガードダイヤルについては、こちら↓

「「風邪かな?」と感じたら!まず電話! インフルエンザ・風邪・コロナ等、発熱や喉の痛み等の症状で!」広島県





ところが今の広島市では、
発熱やのどの痛みなどの症状がない
無症状の感染者(=実は陽性)が、
本人が気づかぬまま
周囲の人を感染させているという、
大変困った状況になっている。

そこで、
無症状の人(=陰性)の中に隠れている
無症状の感染者(=陽性)を見つけ出し、
ホテルなどで療養させることで
感染の拡大を食い止めるのが
今回のPCR検査の狙い。


検査の対象となるのは、当然、
無症状の人。

もちろん、強制でなく(=任意)、
希望する人のみ。

しかも、自己負担なく(=無料)
受けることができる。


2月末までを目安に
集中的に検査を行う予定で、
具体的な実施方法、
時期については今後詰めていく
とのこと。







(2021年1月16日 中国新聞)

一口に「無料でPCR検査」というが、
対象になる区民が約60万人に、
働く人が10万~20万人。

検査の対象となる人が
最大で80万人にのぼる、
全国的にも前例がない
大規模なものとなる。





わし個人としては、
ええ試みじゃん、
やってみりゃええじゃん、
と思うとる。


というより、

様子を見るより、あえて対策を強化して確実に感染者を減らす
(「広島県 感染源へ先手」2021年1月15日 中国新聞)


という積極的な姿勢を評価したい。


この国では、
何か新しいことをしようとすると
いろいろと叩かれる。

今回のことも、
「ばく大な費用がかかるわりに
効果は少ない」
とか、
「検査で陰性と判定された人が
安心して外出することで、
人と人との接触機会(=3密)が増える」
とかいった意見が新聞に紹介されとった。


ほいじゃがの、
何事もやってみにゃ分からんじゃろ?

えかった(=良かった)んか、
悪かったんか。

やってみて、
ここはえかった、
ここは直した方がええと検証する。

その検証結果を次に生かして、
トライ&エラーで
コロナ対策をしていくしかないじゃろ。





↓広島市については、こちら↓

広島市公式ホームページ





↓広島県については、こちら↓

広島県公式ホームページ





参考文献:

「PCR希望者無料」
2021年1月15日 中国新聞

「広島県 最大80万人検査」
「評価の一方 体制不安」
2021年1月16日 中国新聞






以下、余談…。



冒頭に引用したのは、作家・
高嶋哲夫(たかしま てつお)さん言葉。

コロナ禍でステイホームの中、
読んだ本で一番面白かったのが、
高嶋さんが書かれた
『首都感染』(2013年11月 講談社文庫)
という本。



【ストーリー】

二〇××年、中国でサッカー・ワールドカップが開催された。しかし、スタジアムから遠く離れた雲南省で致死率六〇%の強毒性インフルエンザが出現!
中国当局の封じ込めも破綻し、恐怖のウイルスがついに日本へと向かった。検疫が破られ都内にも患者が発生。生き残りを賭け、空前絶後の“東京封鎖”作戦が始まった。




『首都感染』は2010年に書かれた作品。

入国者の隔離・
国際空港閉鎖などの水際作戦、
医療現場での医師や看護師の奮闘、
マスクなど医療品の不足などなど、
まるで今回の新型コロナを
予言したかのような内容。

エンターテインメント作品だけに、
「こんなこともあろうかと、密かに
開発(用意)していました」
というご都合的なところがあるのは、
ご愛敬。

1973年に公開された映画『日本沈没』
を観ているような気分にさせてくれた、
骨太な1作です。





↓高嶋哲夫さんについては、こちら↓

高嶋哲夫 Official - 高嶋哲夫オフィシャルページ




↓『首都感染』については、こちら↓

『首都感染』講談社BOOK倶楽部





以下、さらに長い余談…。
(今の広島市の状況について)



広島市中心部では昨年末、
新型コロナの感染が広がり、
感染状況がステージ4(爆発的感染拡大)
という状況にあった。

昨年12月17日から1月3日まで、
「新型コロナ感染拡大防止集中対策期間」
として、酒を提供する飲食店などの
時間短縮の方針を打ち出した。


あれから1ヶ月たって、
新規感染者数は減ったものの、
新型コロナが収まる気配は全くない。


それどころか、
1月8日には東京など1都3県を対象に、
13日には大阪7つの府県を対象に、
合わせて11の都府県に対して
2月7日までの間、
緊急事態宣言が出された。


広島市でも、
1月3日までだった集中対策期間が
17日まで延長されたうえ、
明日18日から2月7日まで
再延長される。

今回のPCR無料検査も、
集中対策期間の一環として行われる予定。





(広島市公式ホームページより)


広島市の人口10万人あたりの
直近1週間の新規感染者数は、
ピーク時の昨年12月26日に
44.2人を記録。

年末年始にかけて減っていき、
1月15日には、ピーク時の6割減の
17.8人まで落ち着いた。





(広島市公式ホームページより)

18日からの集中対策期間再延長開始から
2週間後の2月1日までに、
人口10万人あたりの
直近1週間の新規感染者数を
ステージ2(漸増(ぜんぞう。
だんだんに増えること))の
15人未満に抑えるつもりである。







(広報ひろしま 市民と市政
2021年1月15日)





今日は、広島県が、
広島市中心部の住民と就業者を対象に
無料のPCR検査を検討している、
という話をさせてもらいました。

ほいじゃあ、またの。

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