お母ちゃん、間違えんさんな、ますやみそよ
「おぉ~、ますやみそのコマーシャルじゃん。久しぶりに聞いたねぇ」
「ますやみそが、このコマーシャルをラジオで流し始めたのが、50年くらい前じゃそうな」
「へぇ、それくらい長い歴史があるんじゃ」
「ところが、このコマーシャルは一時期、封印されたことがあるそうじゃ」
「…封印? なんで?」
「今日は、ますやみそのコマーシャル~誕生と封印の歴史についての話でがんす」
「ますやみそのコマーシャルは、どんな理由で封印されたん?」
「今から数十年前のこと。方言は教育上よくないとか、母親に対する話し方ではないとか、といった指摘を受けて封印されたそうじゃ」
「えぇーっ!? 「方言は教育上よくない」っていう、その意味がわからん」
「母親に対する話し方ではないというのは、わからんでもない。自分の親に向かって言うなら、「お母ちゃん、間違えちゃだめよ」くらいかの」
「うちゃ(=私は)、子どもが親に向かって「間違えんさんな」って言えるくらいの方が、仲のええ(=いい)親子関係って思えるけどね」
「ほうじゃの。で、ますやみそのコマーシャルが封印されたあと…。地方(=方言)を見直す動きが広がったこと、家族観の変化から「親しみがこもった話し方」と理解されるようになったことなどがあって、その封印を解除、放送が再開されたそうじゃ」
「ふーん。このコマーシャルにそんな歴史があったとは、知らんかったよ」
「以下、余談」
「今さらじゃが、ますやみそという会社について説明しとこう」
「ますやみそって名前は知っとるし、商品は店で見かけるけど、どんな会社かは、実はよう(=良く)知らんけぇね」
「ますやみそは、広島県呉市(くれし)に本社がある会社で、1929(昭和4)年に麹(こうじ)製造業の舛本商店として創業」
「みそやしょう油、日本酒を造るのに、麹は欠かせんね」
「みそを造るようになったのは戦後のことで、株式会社ますやみそを設立したのが、1965(昭和40)年5月じゃそうな」
「こ、この写真は?」
「今から60年くらい前いうけぇ、ますやみそが設立されたころかの。今のコマーシャルの元となったフレーズを、車のスピーカーから流して宣伝活動をされとったそうじゃ」
「へぇ。むかしは車を使うて宣伝をしよっちゃったんじゃね」
「このときは、会長のお母さんの声を録音したものを使われとったそうじゃ」
↓ますやみそについては、こちら↓
株式会社ますやみそ -Masuyamiso-
「以下、さらに余談」
「ますやみそのコマーシャルには、「お母ちゃん、間違えんさんな、ますやみそよ」のほかにもいろんなバージョンがあるんじゃの」
「たとえば?」
「たとえば、会社のキャッチコピー「母さんの味」にひっかけたもの」
「(伴奏あり)♪母さんの味、ますやみそ」
「あぁ、これは聞いたことがあるよ」
「そして、複数の子どもたちによるもの」
「(男の子の声で)ぼくの母さん、ますやみそ」
「(女の子の声で)うちの母さん、ますやみそ」
「(声を揃えて)向こう三軒両隣、みんなそろってますやみそ」
「うーん、こりゃ聞いたことがないね」
「こりゃ、わしの勝手な推測じゃが…。ますやみそのコマーシャルが封印された時期に使われたのが、このコマーシャルじゃなかったんかの?」
「ひょっとしたら…、っていうことね」
「最後に、元広島カープの選手で、6年前の2018年に亡くなられた、衣笠祥雄(きぬがさ さちお)のものもあるんじゃ」
「僕も好きです、ますやみそ」
↓ますやみそのコマーシャルについては、こちら↓
「ますやみそ公式チャンネル」YouTube
【参考文献】
「封印の時期も その訳は ますやみそ(呉市)のコマーシャル」中国新聞、2024年7月11日
「今日は、ますやみそのコマーシャル~誕生と封印の歴史について話をさせてもろうたでがんす」
「ほいじゃあ、またの」
「おぉ~、ますやみそのコマーシャルじゃん。久しぶりに聞いたねぇ」
「ますやみそが、このコマーシャルをラジオで流し始めたのが、50年くらい前じゃそうな」
「へぇ、それくらい長い歴史があるんじゃ」
「ところが、このコマーシャルは一時期、封印されたことがあるそうじゃ」
「…封印? なんで?」
「今日は、ますやみそのコマーシャル~誕生と封印の歴史についての話でがんす」
「ますやみそのコマーシャルは、どんな理由で封印されたん?」
「今から数十年前のこと。方言は教育上よくないとか、母親に対する話し方ではないとか、といった指摘を受けて封印されたそうじゃ」
「えぇーっ!? 「方言は教育上よくない」っていう、その意味がわからん」
「母親に対する話し方ではないというのは、わからんでもない。自分の親に向かって言うなら、「お母ちゃん、間違えちゃだめよ」くらいかの」
「うちゃ(=私は)、子どもが親に向かって「間違えんさんな」って言えるくらいの方が、仲のええ(=いい)親子関係って思えるけどね」
「ほうじゃの。で、ますやみそのコマーシャルが封印されたあと…。地方(=方言)を見直す動きが広がったこと、家族観の変化から「親しみがこもった話し方」と理解されるようになったことなどがあって、その封印を解除、放送が再開されたそうじゃ」
「ふーん。このコマーシャルにそんな歴史があったとは、知らんかったよ」
「以下、余談」
「今さらじゃが、ますやみそという会社について説明しとこう」
「ますやみそって名前は知っとるし、商品は店で見かけるけど、どんな会社かは、実はよう(=良く)知らんけぇね」
「ますやみそは、広島県呉市(くれし)に本社がある会社で、1929(昭和4)年に麹(こうじ)製造業の舛本商店として創業」
「みそやしょう油、日本酒を造るのに、麹は欠かせんね」
「みそを造るようになったのは戦後のことで、株式会社ますやみそを設立したのが、1965(昭和40)年5月じゃそうな」
「こ、この写真は?」
「今から60年くらい前いうけぇ、ますやみそが設立されたころかの。今のコマーシャルの元となったフレーズを、車のスピーカーから流して宣伝活動をされとったそうじゃ」
「へぇ。むかしは車を使うて宣伝をしよっちゃったんじゃね」
「このときは、会長のお母さんの声を録音したものを使われとったそうじゃ」
↓ますやみそについては、こちら↓
株式会社ますやみそ -Masuyamiso-
「以下、さらに余談」
「ますやみそのコマーシャルには、「お母ちゃん、間違えんさんな、ますやみそよ」のほかにもいろんなバージョンがあるんじゃの」
「たとえば?」
「たとえば、会社のキャッチコピー「母さんの味」にひっかけたもの」
「(伴奏あり)♪母さんの味、ますやみそ」
「あぁ、これは聞いたことがあるよ」
「そして、複数の子どもたちによるもの」
「(男の子の声で)ぼくの母さん、ますやみそ」
「(女の子の声で)うちの母さん、ますやみそ」
「(声を揃えて)向こう三軒両隣、みんなそろってますやみそ」
「うーん、こりゃ聞いたことがないね」
「こりゃ、わしの勝手な推測じゃが…。ますやみそのコマーシャルが封印された時期に使われたのが、このコマーシャルじゃなかったんかの?」
「ひょっとしたら…、っていうことね」
「最後に、元広島カープの選手で、6年前の2018年に亡くなられた、衣笠祥雄(きぬがさ さちお)のものもあるんじゃ」
「僕も好きです、ますやみそ」
↓ますやみそのコマーシャルについては、こちら↓
「ますやみそ公式チャンネル」YouTube
【参考文献】
「封印の時期も その訳は ますやみそ(呉市)のコマーシャル」中国新聞、2024年7月11日
「今日は、ますやみそのコマーシャル~誕生と封印の歴史について話をさせてもろうたでがんす」
「ほいじゃあ、またの」