平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2019年12月22日 クリスマスの祈り

2020年01月17日 22時35分44秒 | Weblog
クリスマスの祈り

 ペシャワール会の現地代表であった中村哲先生が天に召されました。連日大きく報道されましたが、12月4日、アフガニスタンの東部ジャーラーラバードにおいて車で移動中に何者かに銃撃を受け、運転手と警備員など5名の現地の方々とともに亡くなったのです。
 中村先生は、西南学院中学を卒業し、香住ヶ丘バプテスト教会でバプテスマを受けたキリスト者でした。実は、中村さんの海外での活動の始まりは、1984年、日本キリスト教海外医療協力会(JOCS)からパキスタンのペシャワールに医師として派遣されたことでした。わたしも香住ヶ丘教会の教会員でしたが、当時牧師だった藤井健児先生が、「中村哲君がペシャワールに行くと言っているけど、支援者がいない。自分ひとりで『中村哲を支える会』を作ろうとしていて気の毒だ。みんなで手伝おう。」と言われたことから、会の活動に関わること になりました。ペシャワール会のごく初期の活動は、こうして教会関係者と九大医学部での彼の友人たち、そして福岡YMCAの主事たちとで始まったのです。事務局は当時今の大名クロスガーデンのすぐそばにあった福岡YMCAに置かれ、皆で毎週のように集まっては作業をしました。
 こうして最初はJOCSから派遣された先生でしたが、先生の人間的魅力と活動のスケールの大きさから、ペ シャワール会はキリスト教の枠を超えた大規模な市民運動になっていきました。その後、長い年月が経ちまし た。中村先生は最初から「10年は行っているよ。」とおっしゃっていましたが、なんと35年にもなったのです。その後の先生の多彩な活動については、皆さんがご存知の通りです。
 主よ、自らの身を挺して平和と真の国際協力のあり方を説き、多くの人々の心に平和への強い祈りを遺して逝かれた中村哲先生のお働きを思います。クリスマスのこの時、暗闇のこの世に輝く光イエス・キリストを迎えようとしているわたしたちと世界を見守ってください。わたしたちが、先生の遺志を受け継いで平和への闘いを継承してゆけますように。
 アーメン。


才藤千津子 協力牧師

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