或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

瑠璃色

2005-06-28 22:17:11 | 300 絵画
この間ユーミンの“晩夏”という曲の詩から”群青色”の話になりました。今日はその続きで“瑠璃色”の話です。

広島では毎週日曜日の朝、「走れ!ガリバーくん」っていうバラエティ番組が放送されてます。面白いので実は毎週DVDに録画して見てます。芸能人が、おしながきをもらい、それに従って各地を旅行するっていう企画。それで先週のおしながきが「瑠璃色に輝く海の宝石の旅」。お題をもらったタレントの川村ひかるは、瑠璃色がどんな色か分からなくてエメラルドグリーンと間違えてましたね。テレビ局側は、ホタルイカが海中で光る色をイメージしてたみたいですけど。

瑠璃色ってどんな色?って質問されたら、「ほんのちょっぴり赤みがかった明るい青」「群青色ほどは赤みがかっていない」って答えるのが分かりやすいと思います。前回記事が参考になります。

もともと瑠璃という言葉は、仏教の七宝からきていて、中国から伝わったとのこと。七宝とは「金」「銀」「瑠璃」「玻璃(水晶)」「蝦蛄(しゃこ貝)」「珊瑚(さんご)」「瑪瑙(めのう)」。よく知りませんが、仏教の浄土、つまりあの世は、この七宝を合成?して作られているということです。

それで肝心の「瑠璃」ですが、これは上の写真のラピスラズリというアフガニスタンを主産地とする鉱物の名前。歴史的にかなり古いみたいで、紀元前2500年にこれを使った装飾品が発見されてるそうです。有名どころでは、ツタンカーメンのマスクとか、日本では正倉院の「紺玉帯」とか。当時はかなりの貴重品だったようです。

このラピスラズリを原料に顔料が作られ、西洋では絵の具として使われました。これがウルトラマリン、つまり“瑠璃色”のこと。そしてこの色で有名なのが17世紀のオランダの画家フェルメール。彼については次回詳しく紹介するつもりです。