私的、’０８大相撲秋場所回顧

　大相撲秋場所は、白鵬が１４日目には優勝を決めるといった抜群の力量で完勝しました。場所前は、ロシア人力士の大麻使用にゆれて、理事長の辞任という事態にまで追い込まれました。

　しかし、まさか、その理事長交代が相撲内容自体にまで影響を及ぼすとは・・・。そんな秋場所を振り返ってみたいと思います。

　　よくやった力士

　白鵬・・・とにかく強かった。秋場所終了時で、早くも年間最多勝を確定させるほど、他の力士とは力の差があった。勝負を決める時にも余裕綽々、見得を切るような感じに見えました。

　立ち合いの徹底も、元より受けて立つ横綱相撲の白鵬には全く影響なし。そういう面からも他の力士との差は開いたように思いました。

　琴光喜・・・最後まで優勝争いに絡んだというだけでも、よくやったというべきなのだろう。でも、大関なのですから、それだけではチョット淋しい気もします。千秋楽では先に上手を取りながらも攻め手無し。横綱を目指す大関とは言えそうにもありません。

　　頑張りましょう

　琴欧州・・・千秋楽でようやく勝ち越しとか・・・。どうしたことか。前半戦で押し相撲にやられて、ペースを乱したようだ。それと、彼は少し汚い立ち合いでしたから、そういう面でも前半戦は厳しかったのかもしれません。

　朝青龍・・・今場所も途中休場。故障もあったのかもしれませんが、明らかに立ち合い是正の影響での不調だと思います。安馬戦での負け残りで、涙目だったのが忘れられません。

　今の立ち合い是正が続くならば、復活も望み薄かも・・・。

　私のひいき力士

　安馬・・・立ち合い是正が彼には大きなプラスと出たのでは。彼は以前から両手をキチンとついて立ち合いを行っていましたから、全くの無問題。他の力士が戸惑っていた分有利でした。

　殊勲賞のみの受賞となりましたが、技能相撲が目につきましたね。相撲に力強さも加わって、対大関戦については順当勝ちとしか見えません。来場所は余程のことが無い限り二ケタ勝ちで大関昇進間違いなし。

　魁皇・・・９勝６敗で久々に強さを見せたものの・・・。どうにも立ち合いの汚さが目に余りました。本当にいい加減にして欲しい。

　豪栄道・・・寝屋川出身の我が地元力士。先場所は惜しくも負け越したが、今場所は二ケタ勝利。終盤で横綱・大関に当てられて、力の差を見せ付けられましたが、朝青龍戦での不戦勝はついてましたね。

　今のところは上位とは力の差が大きいが、負けん気の強さで精進して欲しいものです。

　言いたいこと

　とにかく、立ち合い是正が大きな影響を与えたように思う。しかし、この事によって本来あるべき土俵の姿に戻ったような気がします。あまりにも立ち合いに策を弄しすぎ、変則的な立ち合いをした方が得というのはやっぱりおかしい。

　今場所こそ力士間に戸惑いが有った様で待ったが続発しましたが、来場所以降はそれもグッと減るはず。四つに組んだ技能相撲や力相撲が見れるような期待が一杯です。

　来場所は安馬の大関取り。彼のような技能力士の台頭を大いに期待します。