米大リーグのワールドシリーズは、第4戦でヤンキースが一矢を報いたものの、ドジャースが3勝1敗とチャンピオンに王手を掛けている。ドジャースには大谷・山本といった日本でもスターだった選手たちがメジャーでも主力で大活躍しているだけに、日本でも大盛り上がりだ。
そんなワールドシリーズと全く同じスケジュールで、日本シリーズがひっそりと開催中。同時間帯にワールドシリーズの再放送を流されて、そちらの方が視聴率が良かった日もあるというのはちょっと寂しい。何故そんなことになってしまったのだろうか。まず国民的大スターの大谷人気には勝てないというのが全てだとは思う。でもそれでは分析にはならないので、もう少し考えさせてほしい。
ソフトバンク対DeNAというカードは、ドジャース対ヤンキースというカードに比べてどちらが勝つかという面で興味を持ちづらい。どうせソフトバンクが勝つんでしょいう先入観を、日本のプロ野球ファンの多くが持っているのではないだろうか。それが両チームのファンの数とか以前に、それ以外の日本プロ野球のファンが関心を持ちにくい原因の一番だと思う。
第1戦、第2戦ともに早々にソフトバンクが複数点を先取してそのまま勝っている。どうせ負けると思っているチームが、早々に負けパターンに入っては途中離脱する人も多かっただろう。いきなりのソフトバンク2連勝で、せめてDeNAが1勝ぐらいできるのかというぐらいが見どころだと多くの人が思った。だから盛り上がらない。
だが、この2試合ともに終わってみればそれなりの接戦になっているし、福岡に舞台を移しての第4戦・第5戦は投手力が勝ってDeNAが連勝して2勝2敗のタイとなっている。十分互角に戦えているのだが、それでも試合を見ている間中ずっと「どうせソフトバンクが勝つんでしょ」という印象ばかりがあってみていて没入できないまだ印象が強い。
セリーグのクライマックスシリーズの時もそうだったが、DeNAはシーズン中にないほどの堅守を見せた時には強い。守備で勝っているぐらいだ。日本シリーズでは強い時の堅守が続いている。ただ、巨人とのシリーズでもそうだったが、そろそろいい緊張感も限界な感じに思う。エラー連発で連敗しそうな予感があるが、あと最大3試合ですべてが決まる。