例年通りなら、8月中旬は時期は東京へ出かけてコミケやオフ会に行っていたのだが、今年は事情で上京できず、お盆は関西の実家で過ごした。
実家で何もせずダラダラと過ごすのも、これはこれで楽チンでいいのだが、本当に何もしないだけなのももったいないので、大阪・梅田で行われていた「楳図かずお恐怖マンガ展 楳恐」、神戸で開催中の「水木しげる・妖怪図鑑」と、マンガ関係の展覧会を藤子ファン仲間のK氏と一緒にハシゴしてきた。
まずは、梅田の「楳恐」から。実のところ、私もK氏も楳図作品をそれほど読んではいない。私の場合、全編を通して読んでいるのは『おろち』『猫目小僧』『漂流教室』くらいだ。最近、藤子関係の飲み会などで楳図作品の話題が出ることが多かったせいもあって、あらためて楳図作品を読んでみようと言う気になり、小学館から刊行されている「楳図パーフェクション!」シリーズで、気になった作品を読んでいるところだ。
どうやらK氏も私と似たり寄ったりの状況のようで、楳図作品初心者の二人だったが、少なくとも入場料の500円分は楽しめた。「楳恐」は原画の展示はなくマンガは単行本からコピーした(と思われる)ものだけだったので、残念ながら楳図絵の描き込みの凄まじさを原稿サイズで体感することは出来なかったが、作品にちなんだ展示物が色々とあって、天井裏の「赤んぼ少女」タマミや、大小多数のゴキブリ、立体になったチキン・ジョージなど、原画の代わりなのか妙な方向に気合いが入っていた。
展示の後半では代表的な楳図作品が紹介されており、未読の作品もひとつずつ機会を作って読んでいきたいと言う気分になった。
そして、梅田で古本屋を回ったり食事を取ったりした後、続いて神戸の兵庫県立美術館に行き、「水木しげる・妖怪図鑑」を観てきた。
この展覧会は、とにかく「第1章 水木しげるの妖怪図鑑」が圧巻で、「里の妖怪」「山の妖怪」「水の妖怪」と棲息地ごとに分けられた88種もの妖怪原画が展示されており、非常に見応えがあった。ボリューム一杯で、ここだけでも展覧会として成立するのでは、と思ったくらいだ。絵としては色々な妖怪図鑑系の本で見慣れているものが多かったが、それだけに細かいところに新たな発見もあって楽しかった。
「第2章 鬼太郎の秘密」では、連載当時の「週刊少年マガジン」「テレビマガジン」等の図解の原画がいくつかカラーで展示されており、これが観られたのは収穫だった。他に、原作漫画からは「鏡爺」の回の原画が全ページ展示されており、扉ページの「鏡」の字が間違っていて訂正した後があったのは何だか微笑ましくて笑ってしまった。
「第3章 江戸時代の妖怪たち」の展示は水木絵ではなく、そのアイディアの元になったと思われる江戸時代の妖怪画の数々が紹介されたもので、どちらかというと面白味に欠けるかなと思ったのだが、途中からは妖怪を「屁」で攻撃するなど水木作品にも通じる奇想天外な絵も出てきて、ここもなかなか面白かった。
色々と見どころがあった展覧会だったが、やはり原画を観ることが出来たのはよかった。水木作品でお馴染みの「点描」も間近で観られて、「ここはアシスタントたちが頑張ったんだろうな」などと、現在放映中の『ゲゲゲの女房』での一幕を連想してしまった。
と、言うわけで、東京には行けなかったがそれなりに充実した夏休みだった。K氏は夏休み明けから転勤されるそうなので、関西でお会いする機会は少なくなりそうだ。それは残念だが、最後に今回ご一緒できたのはよかった。
しかし、それはそれとして年末は今度こそコミケにも行きたい。そのためには懸案となっている事項を、早く解決しなければ。
実家で何もせずダラダラと過ごすのも、これはこれで楽チンでいいのだが、本当に何もしないだけなのももったいないので、大阪・梅田で行われていた「楳図かずお恐怖マンガ展 楳恐」、神戸で開催中の「水木しげる・妖怪図鑑」と、マンガ関係の展覧会を藤子ファン仲間のK氏と一緒にハシゴしてきた。
まずは、梅田の「楳恐」から。実のところ、私もK氏も楳図作品をそれほど読んではいない。私の場合、全編を通して読んでいるのは『おろち』『猫目小僧』『漂流教室』くらいだ。最近、藤子関係の飲み会などで楳図作品の話題が出ることが多かったせいもあって、あらためて楳図作品を読んでみようと言う気になり、小学館から刊行されている「楳図パーフェクション!」シリーズで、気になった作品を読んでいるところだ。
どうやらK氏も私と似たり寄ったりの状況のようで、楳図作品初心者の二人だったが、少なくとも入場料の500円分は楽しめた。「楳恐」は原画の展示はなくマンガは単行本からコピーした(と思われる)ものだけだったので、残念ながら楳図絵の描き込みの凄まじさを原稿サイズで体感することは出来なかったが、作品にちなんだ展示物が色々とあって、天井裏の「赤んぼ少女」タマミや、大小多数のゴキブリ、立体になったチキン・ジョージなど、原画の代わりなのか妙な方向に気合いが入っていた。
展示の後半では代表的な楳図作品が紹介されており、未読の作品もひとつずつ機会を作って読んでいきたいと言う気分になった。
そして、梅田で古本屋を回ったり食事を取ったりした後、続いて神戸の兵庫県立美術館に行き、「水木しげる・妖怪図鑑」を観てきた。
この展覧会は、とにかく「第1章 水木しげるの妖怪図鑑」が圧巻で、「里の妖怪」「山の妖怪」「水の妖怪」と棲息地ごとに分けられた88種もの妖怪原画が展示されており、非常に見応えがあった。ボリューム一杯で、ここだけでも展覧会として成立するのでは、と思ったくらいだ。絵としては色々な妖怪図鑑系の本で見慣れているものが多かったが、それだけに細かいところに新たな発見もあって楽しかった。
「第2章 鬼太郎の秘密」では、連載当時の「週刊少年マガジン」「テレビマガジン」等の図解の原画がいくつかカラーで展示されており、これが観られたのは収穫だった。他に、原作漫画からは「鏡爺」の回の原画が全ページ展示されており、扉ページの「鏡」の字が間違っていて訂正した後があったのは何だか微笑ましくて笑ってしまった。
「第3章 江戸時代の妖怪たち」の展示は水木絵ではなく、そのアイディアの元になったと思われる江戸時代の妖怪画の数々が紹介されたもので、どちらかというと面白味に欠けるかなと思ったのだが、途中からは妖怪を「屁」で攻撃するなど水木作品にも通じる奇想天外な絵も出てきて、ここもなかなか面白かった。
色々と見どころがあった展覧会だったが、やはり原画を観ることが出来たのはよかった。水木作品でお馴染みの「点描」も間近で観られて、「ここはアシスタントたちが頑張ったんだろうな」などと、現在放映中の『ゲゲゲの女房』での一幕を連想してしまった。
と、言うわけで、東京には行けなかったがそれなりに充実した夏休みだった。K氏は夏休み明けから転勤されるそうなので、関西でお会いする機会は少なくなりそうだ。それは残念だが、最後に今回ご一緒できたのはよかった。
しかし、それはそれとして年末は今度こそコミケにも行きたい。そのためには懸案となっている事項を、早く解決しなければ。