2024年の終わりに

 現在、12月31日の21時。今年もあと残すところ3時間だ。毎年恒例の、今年のまとめを書いておく。

 それにしても、今年の後半はすっかりこのブログをさぼってしまった。実に申し訳ない。
 ネタとしては色々とあったものの、時機を逸してしまったものもたくさんあった。全て、私の個人的事情によるものだ。来年はどうなるかわからないが、せめて隔月くらいのペースにはしたい。

 さて、今年は多くの方々が亡くなられた年と言う印象が非常に強い。
 特に声優では、大山のぶ代さん、小原乃梨子さん、三輪勝恵さん、増山江威子さん、堀絢子さんと、藤子アニメで活躍された方々が立て続けに亡くなられた。小さい頃から耳に親しんできた声であり、ショックだと一言で片付けられないほどに精神的ダメージは大きい。
 思えば、私が最初に耳にした藤子アニメの主人公の声は、はたして大山さんのドラえもんだったか、それとも堀さんのQ太郎だったか。シンエイ版『ドラえもん』が始まった頃は、『新 オバケのQ太郎』も普通に再放送していたので、どちらを先に観たかは今となってはわからない。もう一作品『ジャングル黒べえ』も幼児期からよく再放送されており、どの作品を最初に観たのか、私としても気になるところだ。
 いずれにせよ、そんな小さい頃から親しんできたお声の持ち主であり、非常に喪失感は大きい。
 小原乃梨子さんはドラえもんと名コンビののび太役。こののび太とタイムボカンシリーズの女ボスを並行して担当されていて、声優の演じ分けはすごいなと幼いながらに思ったのも懐かしい。
 三輪勝恵さんについては、もうこれだけ長くミツ夫を演じて下さってありがとうございますとしか言えない。1967年のテレビアニメ第1作から、今年公開されたFシアターの「ゆめの町、Fランド」まで、57年にわたって須羽ミツ夫=パーマン1号を演じてこられたのだから、本当にすごいの一言しかない。
 そして、増山江威子さんはシンエイ版『パーマン』でミツ夫と名カップル(?)だったパー子=星野スミレを演じられた。少女アイドル歌手という役どころから、星野スミレとして「ご機嫌伺いLOVE」「雨のSweet Magic」の2曲を歌われているが、こうしたオリジナル曲があるのに本編では「パーマン・マーチ」や「ぼくたちパーマン」ばかり歌っていた印象がある。スミレちゃんと言えば「からすがびっくり、ガギグゲゴー」だもんな。増山さんは藤子アニメではシンエイ版『オバケのQ太郎』のU子も担当。こちらはパー子とはまた違う意味でのヒロインだが、存在感は大きかった。
 堀絢子さんは『新 オバケのQ太郎』のQ太郎、『忍者ハットリくん』のハットリくん、『チンプイ』のチンプイと、藤子アニメで3作品も主演されている。しかも、A先生原作、F先生原作、合作原作と制覇している(アニメの『新オバQ』は旧作の原作も使っているので)。言うまでもなく、それぞれのキャラは聴いたらちゃんと誰かわかるように演じ分けられており、これぞベテランの技だろう。

 これらの藤子アニメに出演された方々だけではなく、今年は声優の訃報が相次いだ印象がある。私自身、年を取ってきたので別れがあるのは当たり前と言えばそうなのだが、長年アニメなどで親しんできた声の持ち主が亡くなられるのは、本当に寂しい気持ちだ。

 声優以外では、漫画家の訃報も多く届いた。特に衝撃が大きかったのは、楳図かずお先生だ。
 私は楳図かずお作品の熱心な読者とは言えないが、『漂流教室』『おろち』『猫目小僧』と言った作品は特に好きで何度も読み返したし、間違いなく日本漫画界の中で天才と呼ばれるにふさわしい人の一人だった。音楽の分野でも才能を発揮されていて、『猫目小僧』のテレビアニメ版(と言っていいのか。ゲキメーション版と言うべきか)『妖怪伝 猫目小僧』では、ご自身で主題歌を作詞作曲されている。

 ここまで、書くのもつらいような内容になってしまった。それだけ、今年はショックな訃報が多かったのだ。
 気分を変えて、藤子不二雄先生関係で印象に残る出来事でも書いておこう。出版物では『藤子・F・不二雄 SF短編コンプリートワークス』が完結したことが大きい。B6判の方は、今後のSF短編の入門用として広く読まれて欲しい。限定版の方は、付録冊子が初版限定であるし、やはりコレクターズアイテムなんだろうな。
 このあと、『T・Pぼん』『未来の想い出』と出版が続いたのは、『SF短編コンプリートワークス』が思ったより売れて小学館が調子に乗ったのだろうか。『未来の想い出』はネタがないからなのかフィギュア付になってしまったし。
 年末に出た『藤子・F・不二雄がいた風景』はハードカバーの豪華な本となっており、これまでのF先生関連の本の集大成としての意味がある。逆に言えば、目新しい話題はあまりないのだが。とにかく、ファン必携の本ではあるだろう。
 アニメ関係では『T・Pぼん』が待望のシリーズアニメ化をされた。シーズン1・2を合わせて全24話で、最後の2話はアニメオリジナルなので原作からは22話がアニメ化されている。惜しくも漏れたエピソードはどちらかというと後半の原作が多いが、まだまだ観たいエピソードはあるので、シーズン3が製作されたらいいのだが。アニメオリジナルで結末を付けたことは賛否両論かもしれないが、私としてはしっかり結末を付けようという心意気を評価したい。内容としても、まあまあ受け入れられるものだった。
 こうやって振り返ってみると、話題はF先生関連ばかりで、A先生関連の話題を思いつかないのはちょっと寂しい。元旦の地震で光禅寺も被害を受けるなどの、どちらかというとネガティブな話題はあったが。
 藤子関連の今後で期待したいのは、やはりアニメ版オバQのソフト化と未刊行合作作品の単行本化だ。両方とも色々と事情はあるのだろうが、ここはぜひ藤子プロさんと藤子スタジオさんに手を取っていただいて、実現していただきたい。

 と、言ったところで終わりにしよう。皆さま、よいお年をお迎え下さい。
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