はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

「チャージマン研!」#05-08 感想

2008-12-15 00:56:41 | チャージマン研!
 毎月、第1日曜日はスカパー無料開放なので、本作のリピートも無料で観る事が出来る。
 今月分はもう過ぎてしまったので、次は1月4日だ。AT-Xと契約していなくても、スカパー受信設備のある方には、ぜひ一度ご覧頂きたい。特に、1月4日は話を飛ばされさえしなければ「恐怖!精神病院」が放映されるはずなので、必見だ。



・第5話「恐怖! ミイラが馬車で やってくる」

 どこから突っ込めばいいのか困ってしまう素敵なサブタイトルだ。「恐怖」と言っている割には手書きの文字とのんきな音楽のせいで、この題が出ても全く恐怖感がないのもいい。
 このサブタイトルに全く偽りも捻りもなく、本当にミイラが出てきて馬車でやってくるのだからシュールすぎる。舞台を北海道にしたのは、何か意図があったのだろうか。雪に紛れて襲ってくるミイラは、怖いと言えば怖く見えなくもないが、冷静に見るとかなりマヌケだ。

 そして、この回は全65話中で唯一、ジュラル星人が登場しない回。研は、ミイラをジュラル星人だと言っているが別に根拠はなく(いつもの事だが)、ミイラがジュラル星人の正体を現す事もない。
 もしかしたら、ジュラル星人とは関係のない他の化け物だったのかも知れず、その点で他の話にはない不気味さが残って、一味違った味わいのあるエピソードだ。



・第6話「怪奇! 宇宙植物園」

 研の通う学校が初登場。とは言え、前話で既にクラスメートや担任のなぎさ先生が登場して、皆で北海道へ行っている。第5話と第6話は、順番を逆にすべきだったのではないだろうか。
 学校の授業風景で、専用モニタまであるのにキーボードを使わず紙に手書きしているあたりが、いかにも「昭和40年代に考えた未来」という感じで、味わい深い。

 見どころとしては、ジュラル星人が現れた時に研が変なポーズを取ったままのところだろうか。なぜ、彼は突っ立ったままなのだろうと、見ていて不安にさせられる。
 変装した後は、なぜかスカイロッド号までやって来ているが、「いつ呼んだんだ」などと突っ込んではいけません。今後もこのような前後のつながりがおかしい場面は多いので、本作の鑑賞におけるチェックポイントの一つと言える。



・第7話「西部の男・研!」

 いきなり、最初に挿入歌「研とキャロンの歌」のイントロが流れるが、このパターンは珍しい。
 この歌はOP主題歌と違ってしみじみとした感じの曲なだけに、普段とは異なった雰囲気を感じる。それに、「ロボット西部の町」の種明かしを中間に置いたために、途中まではなぜ研たちが西部に来ているのか視聴者にはわからなくなっており、本作としてはなかなか凝った構成だ。
 観ていて『ドラえもん のび太と銀河超特急』の西部の星のエピソードを思い出してしまったが、まさかF先生が本作に影響されたなんて事はないだろうな。

 また、この話あたりからジュラル星人の作戦がやけに回りくどくなってきた。一度普通に遊ばせておいて、次に来た時に油断しているところを倒そうだなんて、気が長いにも程がある。そんなにこの「ロボット西部の町」は、リピーターが多いところなのだろうか。
 一方、対照的に研は気が短すぎて、あっさりとジュラル星人を倒しているのは笑える。どんな「勘」であの罠を見抜けたんだ、こいつは。



・第8話「ジュラル星人 X-6号」

 研と、非情に徹せない裏切り者ジュラル星人との邂逅を描いたいい話、のはずなのだがやはり突っ込みどころはある。
 「俺たちジュラル星人は、感情などと言う下等な物は、とうの昔に忘れたはずだ」と言いつつ、思いっきり怒りの感情を露わにしてX-6号をしばく魔王様は素敵だ。

 また、入院して寝ている時の研は、やたらに可愛い顔だ。動きは少なくても、原画はいい仕事をしている。
 研が変装したら足の傷まで治っている件は、もう突っ込むまでもないか。第5話と同様に、本作では前後関係を無視してバンクを使うせいで整合性の取れない場面が非常に多い。まるで「間違い探し」のようなアニメだと言える。