はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

ANIMAXで「MUSASHI」放映開始

2006-10-25 23:31:30 | マンガ・アニメ
 今年の4月からBS-iで放送されていたアニメ「MUSASHI」が、先週の19日よりCSのANIMAXでも始まってしまった。ANIMAXはCATVでも再送信している所が多いので、かなりの人が手軽に「MUSASHI」を観られるようになったと思われる。一応、これまでも無料ネットテレビのGyaOで放映されており、私はこちらで観ていたのだが、やはり普通のテレビで観る方が手軽だし、録画出来る方が有り難い。

 「MUSASHI」の凄さは、すでにあちこちで語られているので今更取り上げるのも気がひけるが、ANIMAXでも放送が始まった事が嬉しくて仕方がなく、ついつい取り上げてしまったという次第。よって、以下の文章は、今更という感じの内容だが、どうかご容赦いただきたい。
 まず、本作がどんな作品であるのか、もし未だにご存じないと言う方がおられたら、まずは公式サイトを見て頂きたい…と言いたいところだが、本作にはまともな公式サイトが存在しない。BS-iのサイトに作品紹介コーナーがある程度だ。この作品の概要を知るには、有志によるまとめWikiを見ていただくのが一番いいだろう。
 ともかく、一言で表現すると「ひどいアニメ」だ。脚本・作画・演出の全てにおいて、ほぼ全話が素人目にも低いレベルで作られている。素直に評価できるのは、声優の演技くらいだ。しかし、その「ひどさ」があまりにも突き抜けてしまったが故にネタの宝庫となって、駄目アニメ好き人間の心を捕らえてしまった。私もその一人で、4月下旬に「BS-iでひどいアニメを放送しているらしい」と聞いて興味を持ったところ、5月からGyaOでも始まったので視聴するようになり、そのままズルズルとはまってしまった。GyaOでの毎週視聴が、半年も途切れずに続くとは、自分でも意外だ。

 ANIMAXで初めて第1話をご覧になった方は、ここまで読んで「そんなに言うほどひどかっただろうか」と、疑問に思われたかも知れない。実を言うと、第1話は「MUSASHI」としては比較的ましな出来となっている方だ。さすがに第1話なので、それなりに力を入れて作ったのだろう。私も今回5ヶ月ぶりに観たが、極端な作画崩れもあまりなく、記憶より遙かにまともだったので驚いた。それでも、ロウニンの「気でも違ったか」と言うセリフがカットされているあたりは、さすが(?)だが。
 そんな「MUSASHI」前半の最注目エピソードは、第1話ではなく今週と来週に放送される第2・3話で決まりだろう。1話をつまらないと思われた方も、まずは3話まで観ていただきたい。きっと、色々な意味で衝撃を受けることだろう。もし、それでも面白さが理解できないのであれば、それは、まともな感性の持ち主である証拠なので、視聴打ち切りをお勧めする。客観的に判断すれば、まともに観られる作品ではないし、もちろん無理して観るほどの作品でもない。

 とりあえず、今週放送される2話の見所は(以下、ネタバレ?注意)


・GUN道使い同士の意味不明な戦闘シーン
・キャラの配置と髪型が一定しない修行僧
・いきなり出てくるニンジャ太郎
・「うおっまぶしっ」
・「こんな相手と戦っていたのか」
・「スタコラサッサだぜ」
・「いい銃だ…少し借りるぞ」
・「落ちながら戦ってる」


 こんなところだろうか。
 ただ、心配なのはリテイクだ。普通、リテイクで内容がまともになれば評価されるだろうが、「MUSASHI」に限ってはリテイクしてしまうと、せっかくの味が台無しになりそうだ。第1話にはロウニンのセリフカット以外のリテイクはなかったが、あえて直すほどの場面がなかったためかもしれないし、わざわざ「無修正」を売りにしたDVD-BOXを出すくらいだから、今回は無理してでも修正を入れる可能性がないとは言えない。ともかく、明日放送の第2話はしっかりと観なければ。単純に、久しぶりに観るのが楽しみでもある。


 それにしても、最近のBS-iはどうなってしまったのだろう。「MUSASHI」は、枠買い取りで製作には関係がないと言い訳が出来たが、「キャベツ」で一躍有名になってしまった「夜明け前より瑠璃色な」は、製作委員会にしっかりTBSが入っている。これまでBS-iには、アニメに力を入れていて、比較的いい作品が揃っている印象があったが、あのキャベツは流石に駄目だろう。テレビ愛知に久々に地上波最速(BS-iから一日遅れ)作品が来たと思ったら、よりによってこれとは。
 その「キャベツ」に対するネット上の批評・感想で注目すべきは、「MUSASHI並だ」「GUN道を超えた」と言った記述が目立った点だ。今年の3月までならば、間違いなく「ヤシガニ」呼ばわりで埋め尽くされていたところだろう。21世紀における、新たな「出来の悪いアニメ」の代名詞になったという点で「MUSASHI」の存在は大きい。いい悪いは別にして、何かの基準になど、そうそうなれるものではない。



付記
 「MUSASHI」の正式なタイトルは、素直に画面を読めば「GUN道 MUSASHI」なのだが、ネット上では「MUSASHI GUN道」だったり、「MUSASHI -GUN道-」だったりと、一定しない。とりあえず、今回はANIMAX番宣でのタイトルコールと表記に従って、作品タイトルは「MUSASHI」で統一した。