はなバルーンblog

藤子不二雄や、好きな漫画・アニメの話がメイン(ネタバレもあるので要注意)

FFランドについて補足(1)

2006-01-19 00:02:26 | 藤子不二雄
 昨日はFFランドの書名について取り上げたが、書き漏らした事もあったので、補足しておく。

 話の流れで書き漏らしたのだが、FFランドで書名の頭に付け足された文句は「新編集」「新版」だけではない。作品に合わせてサブタイトル的な単語が付けられた場合もあったのだ。「マネー・ハンター フータくん」「宇宙生物 モジャ公」「星人 ドビンソン漂流記」が、これに相当する。
 このうち、「モジャ公」「ドビンソン」は「新編集」を付ける事をやめた後の刊行なので、まだ編集側にタイトル改変によるテコ入れに対して、少し未練があったのだろう。
 このように下手な単語をタイトルに付けられると、作品イメージを損なってしまう恐れがあるので、この3作だけで済んでよかった。有名作品なのであり得ないだろうが、もし「ドラえもん」にもこのパターンが適用されていたら「未来ロボット ドラえもん」などとなっていたのだろうか。これはイヤだ。

 結局、FFランドで行われたタイトル改変のうち、評価できるのは、最終巻「UTOPIA 最後の世界大戦」で、発想時の意図を汲んで「UTOPIA」をメインタイトルにした事くらいだろうか。FFランドの終盤は数合わせ的なタイトルが多かったが、「UTOPIA」はセル画で初刊本表紙を復刻し、さらに「ユリシーズ」「おやゆびひめ」も同時収録するなど、非常に力が入っており、最終巻にふさわしい一冊だった。
 もし、全巻に渡って「UTOPIA」レベルの内容・編集で出版していたら、FFランドはもっと素晴らしい全集になっただろう。その点で、途中の迷走はもったいないが、曲がりなりにも7年間途切れることなく刊行が続けられて、全301巻が完結した点は、評価したい。

 さて、FFランドについてはまだまだネタは尽きない。前回の補足という意味でも、まだ書き足りない事があるので、それをまた次回に書かせていただく。