昨日・今日に買った本

 9/10 古賀亮一「ニニンがシノブ伝」第3巻(メディアワークス)

 単行本一冊分の話がたまるには、もう少し時間がかかるだろうと思っていたが、意外と早く出た。何と、先月発売号掲載の最新作まで収録されている。よっぽど、アニメ放映中に新刊を出したかったのだろう。個人的には、うれしいが。本編はもちろん面白いし、巻末のアニメスタッフ寄せ書きも、よかった。「#4ではお手数おかけしました」は、やはりゲノムカレンダーイラストの事なのだろうな。
 そう言えば、CBCでは今週ようやくアニメの放映も再開された。3週間も待たされた訳だが、その甲斐あって(?)、今週もなかなか面白かった。アニメオリジナルのシノブ河童も良かったし、「机の引き出し」ネタがちゃんと使われていたのには笑った。さすがに「大山のぶ代」の名前は出なかったが。ただ、原作の「楓、走るの巻」が中途半端に使われてしまった事だけは残念。この話は、ちゃんと一本使ってやって欲しかった。


 9/11 綾辻行人「暗黒館の殺人」上・下(講談社)

 12年ぶりの「館」シリーズ第7弾。本っっっっ当に待たされた。書き下ろしの予定が雑誌連載に変わった時点で「途中で休載して、そのまま未完となるのでは」などと心配してしまった。
 「館」の第1作「十角館の殺人」を読んだのは、いつの事だったろうか。発売から結構時間が経っていたが、確か高校生の時だったので、少なくとも10年以上は前だ。夜寝る前に、何か読む本はないかと探して、何気なしに読み始めて、そのまま2時間ほどかけて読了してしまったのを覚えている。当時、ミステリはほとんど読んでいなかった時期で、「十角館」との出会いは衝撃的だった。
 その後は、「迷路館」→「時計館」→「水車館」→「人形館」→「黒猫館」の順で読んだと記憶している。発表順ではないが、シリーズ全体に関わるネタばれがない順番で読めたのは、幸運だったのだろう。個人的に特に好きなのは「迷路館」と「黒猫館」の2作。後者は、あまり評判が良くないが、「仕掛け」のスケールは、シリーズ中で一番大きくて好きだ。
 もちろん「館」以外の綾辻作品もほとんどは読んだし、他の「新本格」以降の作品も結構読んでいるが、やはり「館」の新作を読みたい気持ちが強かったので、今回の新刊は、素直に嬉しい。ネットで9日発売と聞いていたので、「もう出ているだろう」と、昨日探したのだが見つからず「売り切れか」と思ってしまったが、他の新刊は出ているのに、なぜか「暗黒館」だけは本日入荷だった。実に、紛らわしい。
 しかし、せっかく買って来たのに、10年以上も待ったせいか、すぐに読んでしまうのがもったいなく感じる。その反面、はやく読みたい気持ちも強い。特に「暗黒館」という名前だけでは、どんな館なのか想像しにくいので、気になる。これまでの作品は、名前だけで、ある程度は館の構造が想像できたのだが。
 まあ、今回は上下巻合わせて1200ページ以上あるくらいだし、一日で読み終えるのは無理だろう。ゆっくりと、新たなる「館」を楽しむとしよう。
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