「熱烈な、おでむかえ。」

はとちゃんは、わたしの帰りを
玄関の靴箱の上で待っています。

ドアーを開けると、私を見て
大喜びです。

「ぐるっく、ぐるっく。」なきながら
靴箱の上を、ぐるぐるぐる
と、とびはねるように、まわります。

手を差し伸べると、その手に
頭を、ぶつけてきます。
なんどもくりかえす、｛すごごん」です。

家にいるときは、頭や背中を、なぜてあげると
よろこんで、ひらぺったくなってしまうのですが。

おでむかえのときは、頭を高くして
とびまわるばかりです。

やはり、ひとりでいると
さびしいようです。

ちょこっと、出かけたときは、
奥の部屋の棚の上や、テーブルの椅子の背に
のっていて、そこから飛んできます。

長時間、出かけたときは、必ず
玄関の靴箱の上にいます。

これだから、なかなか、出かけられません。

「はとちゃんを、さびしがらせてもなあ。」
と、はとちゃんの、おでむかえ
の、たびに、思わされます。