巣離れをした、はとちゃん

棚の上から
見下ろす
はとちゃん。

巣離れをした、はとちゃんは
私の肩に戻ってきました。

肩の上で、私の耳の穴を
つついたり、首筋をつついたり
して、あまえています。

でも、前回のように
「くっく、くっく。」ないて
後ろ髪にあたまを、こすり
つけることはしません。

このことがないと
たまごを産む準備は
始まりません。

もうひとつ、はとちゃんの
お気に入りの場所が
棚の上です。

棚の上は、私を見下ろす
ことができますし
ここは、東南の角に
ありますので、東の窓と
南の窓から、きもちのよい
風がふきこんできます。

はとちゃんは、まぶたをとじて
気持ちよさように、
うずくまるように
寝込んでしまいます。

「はとちゃん、こんどは
のんびりいこうよ。」

この暑い中、風のまったく
通らない、巣の中で
たまごを続けてあたためるのは
大変なことだろう
と、思います。

今回ばかりは、しばらく
たまごを産まないで
やすんでもらおう
と、思っています。