ガリバー通信

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今年は中国の年。

2008年01月07日 | 世界の問題
 2008年は、間違いなく「中華人民共和国」の年となるであろう。

 北京オリンピックが開催される8月に向けて、全世界の話題の3分の一は中国となるはずである。

 昨年からの原油価格の高騰による、一バレル100ドル突破の、とんでもない世界石油市場の主な原因として、中国、インドなどのアジアの人口多数の国の経済発展があげられ、アメリカの低所得者向けのサブプライムローンの破綻などで欠損した世界的金融資本が、「石油」の買い付けに集中しているという。

 また中国経済の高騰ぶりは、異常なほどであり、つい1990年には月給が300元、すなわち5000円弱平均だったのに、2005年にはなんと1000元、15000円は当たり前で、ちょっと稼ぐ人は1万元、15万円の所得者も急増しているというのである。

 そうした若者を中心とした中国の新世代が、家を買い自家用車を買って、乗り回すようになったものだから、オリンピックに向けてのインフラ整備だけでなく、沿岸の大都市をはじめ、大きな主要都市では、道に車があふれて、道路の拡張、整備が続いているのである。

 こんな中国の経済発展ぶりを、日本は地球温暖化問題を絡めて、苦虫をつぶした様な顔で見ているようだが、実は1960年代から70年代にかけての日本の経済成長振りとよく似ているのである。

 日本の高度成長経済は、戦後10数年経った60年頃から加速度的に始まり、東京オリンピックが、やはり今の北京のように目標の如くなり、一斉に高速道路や新幹線が開業し、猫も杓子も自家用車を一般サラリーマンが現在のように持つようになったのも70年代からであった。

 その頃、たぶん日本もアメリカを始めとする欧米文化や商品を、あらゆる世界で真似て、資源のない国としての知恵として、世界への貿易輸出国として飛躍したのである。

 そんな約30年以上前の日本のあらゆる光景が、現在の中国の中で起きていて、その一部が食品の偽装やブランド品のコピー商品なのだが、今や日本も世界も、中国を偽物づくりの大国として告発している。

 時代は違うが、アジアの先進国となった日本がかつてしてきたことを、今中国が行っていると言っても過言ではあるまい。

 いずれにせよ、現在の世界経済は「中国」なしでは語れないし、アメリカの長年の貿易相手国として第一位に君臨していた日本は、ついに中国に抜かれてじり貧状態に陥ろうとしているのである。

 「中国」を笑ったり、蔑視している時代ではない。

 日本は、一番近い大国である、中国とアジアの盟友として、政治イデオロギーや制度の違いを超えて、仲良く歩まなければ、とんでもない「生き難い国」になること間違いなしである。

 日本は日米同盟などという前時代のしがらみを払拭して、アジアの大国、中国、インドとの経済、文化、人的交流に大きく視点を変える年である。
コメント (1)
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