ガリバー通信

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STOP原発!!!

2006年04月16日 | 世界の問題
1986年4月26日に、あのチェルノブイリ原子力発電所の4号炉の爆発事故が起きて、今年で満20年を迎える。

 大量の放射能が全世界にバラまかれて、旧ソビエト連邦のウクライナから約八千キロも離れた日本の地にも放射能が飛来して、甲状腺ガンの原因となる放射性ヨウ素が、日本でも母乳や牛乳から検出されて大問題となりました。

 私は、この原発事故から四年後の1990年五月に、日本チェルノブイリ連帯基金のメンバーとして、多くの仲間達と一緒に、事故後コンクリートの「石棺」と呼ばれる巨大な放射能防護壁に囲まれたチェルノブイリ原発の四号炉を見て、隣の国ベラルーシ共和国で多くの被曝した子ども達と会いました。

 事故後からベラルーシ共和国ならびにウクライナ共和国、ロシア共和国を中心に、多くの子ども達の被曝による甲状腺ガンが続発し、その治療と医薬品不足を補うための日本のボランティア団体が活動を始めたわけです。

 チェルノブイリの子ども達は、突然の原発事故による被曝と言う悲劇の中でも、明るく振舞っていましたが、多くの子ども達が治療の甲斐なく若くして、この世を去っています。

 世界で原子力発電が開始されて以来、アメリカ合衆国のスリーマイル島事故をはじめ、数多くの原発事故が起きており、その影響による生態系ならびに人間の健康被害は相当なものなのですが、国や原子力開発に熱心な企業、団体があるため、その詳細は公表されないケースも多く、事実は隠蔽化されかねません。

 日本でも死者を出した原発関連事故は、東海村のJOC事故や敦賀原発での放射能を含む熱湯噴出事故などがあり、尊い命が直接原発関連事業所で失われています。

 また直接的な事故による被害者だけでなく、原子力発電の間接的な被害者は、原発の底辺労働者である下請け企業や派遣社員等、原発関連会社で働いた人たちの中で、若くして放射能ガンの発症で亡くなった人も数多くいるのです。

 私の友人の一人でもあった敦賀のお寺の和尚も脱原発の運動のさなかに若くして、たぶん放射能による影響と思われるガンで亡くなっています。

 関西電力や東京電力等、電力各社は原子力発電による電気の供給は安全であり、現在の電力の需要の三分の一は、原子力発電によるもので、日本の電力供給には欠かせないと宣伝しています。

 しかし、水力発電や火力発電をセーブしても原子力発電を優先した電力生産、供給を至上命令の如く実施していて、決して原子力発電が無ければ全く日本の電力事情を賄えないわけではないのです。

 新しいエネルギーで安全な電力生産を可能にする、太陽熱、風力、地熱などと共に、脱原発を目指す意欲さえあれば十分現代の科学技術の進歩によるプラントでの電力生産、提供が可能なのです。

 多くの国民、学識経験者達が、この原発問題に口を閉ざしてしまっているために、政府と電力各社と原発に連なる利害企業が、脱原発を許さない体制を固めているだけなのです。

 チェルノブイリ原発事故から20年の現在、再び「STOP原発」を強く要望したいと思います。
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