ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

定年後の男の居場所

2006年04月18日 | 日本の課題
 今朝、近くの駅前にある食品スーパーと数軒のテナントが入っているショッピングセンターへ出かけたら、平日のまだ十時過ぎというのに店内は結構な数の買い物客で賑わっており、しかも女性客だけでなく中高年の男性客も相当数おられたのである。

 私は、このスーパーの一角にあるパン屋さんの喫茶コーナーに時折立ち寄って、ちょっとした仕事の段取りや予定、課題などをまとめるため、パンと卵と珈琲で三百円のモーニングがある喫茶コーナーを楽しみながら、しばしカウンターから食品売り場を中心に観察していたのである。

 その店の顔見知りのパートの女性にレジをしながら伺うと、最近は開店と同時に馴染みの中高年齢の男性が多く来店され、しばしの時間ゆっくりと新聞に目を通しながら珈琲とパンを口に運ばれて帰られる様である。

 私も、その方々と同様にカフェオーレのホットを味わいながら、ゆで卵とパンを食し、今日と二三日の仕事の段取りや日程、備忘録などをチェックしたり、課題の整理などをすることがある。

 昨年暮れから特に私自身の質問だけではないが、俗に言う2007年問題に対する行政の施策や居場所づくり、ケアなどの議論がよく行われる様になっていて、よく観ていると確かに女性中年客の後ろから定年を過ぎたと思われる中高年のおじさんたちが買い物の荷物持ち的に、追従されている姿が目立つのであった。

 私自身も、もうすぐそうした年齢の仲間入りをする身なのだが、どうしても自分は別個に考えがちで、熟年夫婦のある主の悲哀をも感じる光景が多々見受けられる様に思うのは考え過ぎだろうか。

 来年度から、いわゆる団塊の世代の定年がスタートし、年金の受給についても、夫婦別々に一定の年金額をもらえる様になるとのことで、勢い熟年離婚が増えるのではないかと週刊誌をはじめテレビマスコミでも騒がれ出しているからである。

 中には男性一人が買い物かごを下げて小さな紙切れの注文品を探しながら、買い物されている姿もお見受けするのだが、大抵は母親に付き添って後から歩いている小さな幼児の様に?!、失礼だが中高年のおじさんたちが奥さんの買い物に付き合わされて、荷物持ちと運転手として従っているだけの姿にも見えるのである。

 そんな時代の移り変わりの中で私自身は、たまたま縁あって近くの住民センターで始まった「男の料理講座」に半年顔を出したことがきっかけで、十数年に及ぶ「男の料理サークル」の世話役を仰せつかっていて、毎月例会を持って男厨房に入って愉しむ手立てを、学びながら遊んでいるのである。

 これからの元気な定年後の中高年齢の男性たちにとっての、居場所と生きがいづくりは、行政の施策としての受け皿も含めて多種多様に必要な時代に突入していると言って間違いない。

 誰もが地域と家庭で楽しく有意義に他人と関わりながら、家族や友人達と楽しく過ごしたいと思われていると思うので、大いに積極的に仕事や経済的価値観を離れて、一緒にスポーツや趣味などを楽しめる機会を見出してほしいものである。

 男子厨房に入らずとも、料理をして共に食することは楽しいことであり、先日は野外での例会として、「タケノコを掘って、筍料理と牛乳豆腐入りの牧場汁」を桜吹雪とウグイスの啼く中で、楽しめたのである。
コメント (1)
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