「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

試写会~ジャコメッティ・最後の肖像

2017年11月08日 | 日記

   

誘われて映画の試写会に行ってきました。

『ジャコメッティ・最後の肖像」です。
画家と、モデルのコミカルで、それでいて含蓄のある機知にとんだ会話や、
藝術からしい行動様式?を楽しめる、
なかなか、いろいろと示唆を与えてくれる映画でした。

藝術に(なにごとにもね)完成などないということ。
どこかで見切りをつけて、ひとまずこれで完成と手放す。
そしてその瞬間から後悔が始まり、又新しい挑戦を始める。
そんな中、最後に完成をしたいと書き始めた肖像画。
完成などないという言葉通り、何度も消して一向に描き終わらない絵。
二~三日と引き受けたモデルの男は、帰国の予定を何度もキャンセルして付き合う・・
そして最後にその絵の筆をおいた経緯が何とも絶妙。

来年公開ロードショウの映画ですが、
肩の凝らないコメディーとして鑑賞してはどうでしょう。

というわけで、今月は「婚約者の友人」「ミスターガガ」と、
これで三本の映画を観ました。
忙しいといいながら、誘われるままに楽しめるのも元気のある証拠と。

今日は午後だけの、のんびりとしたお稽古なので、


合間に、抹茶オーレを、薩摩焼の茶碗で頂くのもうれしや。

 

 

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一輪をさがして

2017年11月07日 | 日記

 

          

 

今日は暖かな立冬ですね。

旅先で見たドウダンツツジ。
鮮やかな赤をそこここで目にしました。

立ち寄った売店で見つけた「岩南天」と小菊の「紅てまり」。

今回は荷物もかるいので、他のお土産は無しにして、
これが土産と持ち帰りました。

 

菊はポットから鉢に植え替えて。

今日はベランダの暖かな日差しにきらきらしていますが、
これからの晩秋の冷気の中でも、しばらく楽しませてもらいます。

「このお花で大丈夫でしようか」
今度の口切のお花を捜し歩くご亭主さんです。
近くのお家に思い切って声をかけて、訳を話していただいてきたそうです。
椿がほしくて、探していたところ、お庭の花が目に入ったのでしようね。
こんなことでもないと、知らないお宅に伺って、
「あのお花を一輪くださいますか」なんて言えないですものね。
快くくださったそうで、前日に又一番手ごろなつぼみを頂くそうです。

都会の茶花屋さんに駆け込むことは簡単ですが、
出来れば自分の家の庭で切った一輪をと思います。
無ければ、お友達からいただいたりして、
茶事の当日のお花が一番心にかかります。
苦労して手に入れた一輪が、又最高のご馳走となるのですね。

「花は足で活ける」とはよく言ったものです。

 

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別所温泉でのクラス会

2017年11月05日 | 日記

錦秋の旅を楽しみました。
大学時代のクラス会。
半数の13人が集まって、場所は上田・別所温泉。

何人かは、いまでも頻繁に会っている仲間ですが、
中には卒業以来という人もいました。

別所温泉駅では、プチ収穫祭ということで、
バンド演奏で歓迎をされ、さらに駅前で、
ワインの試飲と、温かいキノコ汁をふるまわれて、
既に宿屋に到着する前に良い気持ちになってしまいました。
旅の行く末に期待も膨らむおもてなしでした。

紅葉は待っていてくれるかと心配でしたが、今が見ごろと。
宿の「花屋」さんに荷物を預けて、小雨のちらつく中、
早速近くの「安楽寺」へむかいました。

国宝の八角三重塔も、紅葉を背景に。

今回は翌日の遊覧バスでも、
国宝と重要文化財の、二つの三重塔を眺めることができ、
紅葉と塔の饗宴を十分に堪能しました。

 

 

平均年齢古希( クラス会ですから当たり前)という一行、
体の不調で、直前に不参加になった人や、
歩くところだけ別行動の人がいたのは残念ですが、
参加したメンバーは、皆元気に階段を上り下り、
少し欲張りな全コースを歩き切りました。
懐かしい50年も前の顔と、目の前の顔が、
思い出話をする中で、重なってきて、
時の経過を忘れさせるのは不思議なものです。
紅葉ばかりでなく、秋の実りも手に入れて、
荷物の重くなるのが心配な女性軍を、男性軍はまたかという顔で、
でも暖かく見守ってくれていましたよ。

お世話頂いた幹事さんに感謝しつつ、
錦秋の旅を心から楽しませてもらった二日間でした。

 

 

 

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位置が大切なんですね

2017年11月03日 | お茶三昧

  

「炉縁四等分、指一本」
これは私がお茶碗を出す位置を教えるときの言葉です。
炉縁の四等分の位置が、お茶碗の中心に来て、
お釜の蓋との間を指一本分開ける位置にお茶碗を出す、ということです。

亭主が無理なくお茶碗を出せる位置です。
そして客は、亭主の出したその位置に返すようにします。
適当なところに返したら、亭主は茶碗を取りにくくなります。

このことは一つの例ですが、
帛紗の置く位置から、水指の置く位置、
亭主の座る位置や向きまで、畳一目の単位で決まっている物もあります。
それをなかなか初めは理解できない方もいらっしゃいますが、
自分がやりにくいと感じて、初めて納得します。
「位置って大切なんですね」と。
その位置が決まってくるとお点前も美しく見えるのですよ。

文化の日の今日は、祭日ですが、稽古場は大賑わいでした。
「お休みの日だから日中に来られます」という若い方たちがいらしたり、
久しぶりに茶友が、「近くのお茶会に来たから」と、
お顔を見せてくださったりしました。
明日は、別所温泉での大学の同窓会に出かけます。
紅葉は待っていてくれているでしょうか。

 

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手作りでも、一生物

2017年11月02日 | お茶三昧

  

「たねや」の栗きんとん「西木木(さいきぼく)」

頂いたお菓子、、皆さんにお出しする数はありませんので、
一人、治兵衛さんの銘々皿に盛って楽しみました。
ああ・・至福のひと時。

 

今日は紹鷗水指棚をだしましたので、
薄茶は「貴人清次」のお点前をしました。
身分の高い方と、その方に同伴された方にお茶を差し上げるお点前です。

貴人清次といえば、あの「千鳥茶巾と千鳥板ね」と、
皆さんいそいそと準備をなさいます。
時には風炉のお点前でも嬉しそうに千鳥板を出して懐に。
「それどこで使うの」と言われて・・「?」となったりしますが。
千鳥板が必要なのは、炉のお点前の時だけ。

こんなかわいらしい、茶巾を置く三角の板が、大切な小道具なんですよね。
この小さな板は、もちろん道具屋さんでも売っています。
でもこれは、私が稽古に通っていたころに、
先生か板を切ってもらって何枚か手作りされたものを、
一枚分けてくださった思い出の板です。
本物?を買っても良いのですが、これで十分間に合いますので、
今でも大切に使っていますし、きっと一生物です。
まあ、何度か、お稽古の方の懐に入ったまま、
しばらく家出をしたこともありますが。

この千鳥板を使うたびに、くださった先生を思い出しますから、
小さいけれど、思い出に繋がるという事では、
けして他の道具に負けてはいないですね。


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後の月見

2017年11月01日 | お茶三昧

「栗まろ」( 鶴屋吉信製)


「弾く琴の 音(ね)のうちつけに月影を 秋の雪かとおどろかれつつ」紀貫之

月のきれいな夜でした。
月の歌はさぞかし秋の歌が多かろうと思いしが、
意外と春の歌が多いことに気づいたのです。。
秋は月だけだが、春は花も付いてくるからかしらなどと、変に納得。

秋は月だけに気持ちが向いて、それで思いが強まるのでしょうね。
十三夜の「後の月見」が終わると、秋深しの感がますます強まります。

 

LINEで届いた月の写真です。
都会の華やかな明かりにも負けてはいないようですね。
稽古の手を休めて眺めた、郊外の街の空にも同じ月が輝いていましたよ。
「わあ綺麗」と異口同音に出る言葉がお互いの気持ちを寄り添わせます。

私にはあまりなじみのないハロウィンとやらも終わり、
眺めるだけで、満ち足りた気持ちになる月見も終わり、
後は年の瀬を迎えるばかりなるかなと少しせわしさを覚えます。

今日から炉の稽古になりました。
 

昨日小豆を煮て準備をした粟善哉を頂きながら、
半年ぶりのお点前を確かめ合う一日。

風炉のきりっとしたお点前も良いですが、
私はゆったりと時間の流れるような炉のお点前に惹かれます。


 

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