「炉縁四等分、指一本」
これは私がお茶碗を出す位置を教えるときの言葉です。
炉縁の四等分の位置が、お茶碗の中心に来て、
お釜の蓋との間を指一本分開ける位置にお茶碗を出す、ということです。
亭主が無理なくお茶碗を出せる位置です。
そして客は、亭主の出したその位置に返すようにします。
適当なところに返したら、亭主は茶碗を取りにくくなります。
このことは一つの例ですが、
帛紗の置く位置から、水指の置く位置、
亭主の座る位置や向きまで、畳一目の単位で決まっている物もあります。
それをなかなか初めは理解できない方もいらっしゃいますが、
自分がやりにくいと感じて、初めて納得します。
「位置って大切なんですね」と。
その位置が決まってくるとお点前も美しく見えるのですよ。
文化の日の今日は、祭日ですが、稽古場は大賑わいでした。
「お休みの日だから日中に来られます」という若い方たちがいらしたり、
久しぶりに茶友が、「近くのお茶会に来たから」と、
お顔を見せてくださったりしました。
明日は、別所温泉での大学の同窓会に出かけます。
紅葉は待っていてくれているでしょうか。