今日の茶道具の講座は茶杓についてでした。
茶杓は、流儀によって置き方やお茶の掬い方などの扱いが違うので、
それぞれの流儀に合った茶杓が使われるのが理想で、
ただお茶が掬えればよいわけではない、
とてもデリケートなものとわかりました。
もう五年くらい前になるでしょうか。
初めて茶杓を削りました。
二時間くらいかけて、
太かった竹が細くなり、櫂先らしきものができ、
何とか茶杓の形にして終わりました。
初めて作ったという愛着はあるものの、
思ったようなものにならなかったという情けなさで、
その茶杓は日の目を見ずに箱の中にずっと納まったまま。
思えばかわいそうなマイ茶杓ですね。
それからいろいろな事情で、
二本目に挑戦する機会がなく過ぎました。
一度でも自分で削ったからでしょうか。
茶杓を見るときの気合が少しは違ってきたようです。
色々な茶杓を手に取ってみて、
美術館で眺め、好きな茶杓を探し、
そんなことを重ねているうちに、
あの細い竹一本に、20箇所・・いえいえ50箇所・・・
こんなにも見るところがあるものなのだということも知りました。
今日ふと五年前の処女作を出して見る気持ちになりました。
相変わらず拙い茶杓には変わりはありませんが、
眺めていると、もうちょっと手を加えてみたら何とかなるかも、
というところがたくさん見つかって、
どこがいけないかということもわかってきたような。
これは少し熱心に茶杓を見てきたおかげかなと思うのです。
今なら一本の竹に、もう少し自分の思いを込められるかしら。
そんな気がしてきて、また削ってみたくなりました。
思いを形にする技術が問題なのですが。
素人の茶杓ですから、端正なものはできなくとも、
味が出ればいいですよね。
とまたそんな言い訳をしながら、その機会を狙っています。
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