A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ハン・ベニンク&灰野敬二 etc.@六本木 Super Deluxe 2008.2.10(sun)

2008年02月11日 01時44分03秒 | 灰野敬二さんのこと
デレク・ベイリー、ペーター・ブロッツマン等と共にヨーロッパ・フリー・ミュージック・シーンを牽引してきたドラマー、ハン・ベニンクが単身来日、六本木のSuper Deluxeで3日間に亘って形を変えてセッションを行なった。今日はその最終日。灰野敬二(vo,perc)、山本精一(b,g)、坪口昌恭(pf,effect)との共演である。
ハン・ベニンクは1942年オランダ生まれ。エリック・ドルフィーの名盤「ラスト・デイト」に参加したことで有名だ。1967年に同郷のピアニスト、ミシャ・メンゲルベルク(彼も「ラスト・デイト」に参加)、サックスのウィレム・ブロイカーらと即興音楽の団体Instant Composers Pool(ICP)を創設する。
私は25年ほど前ICPオーケストラの来日公演を観た。精悍な大男のベニンクのパワフルなドラミングにショックを受けた覚えがある。その後も近藤等則さんが招聘し法政大学学生会館でも観たような気がする。
さて25年たったベニンクは65歳。赤ら顔のいいオヤジさんになっていたがドラムは相変わらずパワフルで精気に満ちている。そして幾多の修羅場を乗り越えてきたが故の包容力。ユーモアを交えて鋭い即興をいとも簡単に繰り出す。ドラムセットは1xタムタム、2xシンバルのシンプルなセット。しかし叩き出すビートの表情は無限大だ。
最初に10分くらいのソロ、そして山本、坪口を迎えてのセッション30分。山本氏のブンブンいうベース、東京ザヴィヌルバッハの坪口氏の饒舌なピアノに、久々にフリー・インプロヴィゼーションを観た気がした。
第2部は灰野さんのパーカッションとのデュオ。タンバリン、シンバル、銅鑼、鉄琴など様々な鳴り物を激しいアクションで演奏する灰野さんとそれを包み込むようなスケールの大きなベニンクのドラム。適度な緊張感がスリリングだ。40分の共演。
最後は全員揃ってセッション。灰野さんはギターに持ち替え激しいプレイを聴かせる。もっと演りたそうだったが、ベニンクがスティックを投げ"Thank you!"と叫んで終了。
帰り際に握手してもらったベニンクの手は大きくて温かかった。
Han Bennink HP (English)

ベニンクは
音楽闘士
いつまでも

壁や床をスティックで叩く技は25年前もやっていた。私もよく真似したものだ。


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