日中韓芸術祭2014 ~ダンスで交信~
日中韓3か国のダンサー,芸術家によるパフォーマンス
日本 / コンドルズ,山海塾,でんぱ組.inc(『東アジア文化都市2014横浜』広報親善大使)
中国 / 福建省梨園戯実験劇団,泉州南少林武術団
韓国 / 伝統国楽室内楽団「律」(ユル),LDP(Laboratory Dance Project)
日中韓芸術祭2014 ~ダンスで交信~は、日本、中国、韓国3カ国の芸術団体それぞれの演目をガラ形式で上演していただくものです。
ダンスはみんなが集まって賑やかに踊るものから高度な技術を披露するものまでと千差万別、多種多様です。嬉しい時、哀しい時にこころの言葉や気持ちを繊細に表現できるのもダンスです。中国と韓国と日本は文化的に共通しているものがいっぱいあって身体的にも似ています。なので身体言語=ダンスで交信してみたいと考えました。日本から参加していただく近藤良平さん+コンドルズにはいつまでも青春なダイナミックなダンスと歌と笑顔でこの祭りをナヴィゲートしていただきます。参加してくださる3カ国のアーティストのみなさんや、見に来て下さる観客のみなさんには笑顔を持ち帰ってもらえたらいいなあという思いを込めて、3カ国のよりよい友好関係を願ってこの芸術祭をお届けします。
日中韓芸術祭2014総合プロデューサー 佐藤まいみ
2月に開催された東アジア文化都市2014横浜オープニング式典&コンサート「三都爛漫~時空を越えた音絵巻」に続く文化庁主催の無銭イベント。今回はダンス・イベントとのことで、広報親善大使でんぱ組にとってはよりアウェーな環境だが、半年経って知名度人気存在感が大きく変貌した6人が、三ヵ国の踊りの達人と如何に張り合い交わるかが興味深い。
⇒でんぱ組.inc/ウェイウェイ・ウー/ベー・チェチョル@パシフィコ横浜 2014.2.25(tue)+女子雛祭りの乱
個人的にはでんぱ以上に山海塾を観れるのが嬉しい。70年代から暗黒舞踏を世界にお届け!してきた白塗り集団はテレビやビデオで観るばかりで生で観ることを夢眠てきたので、こんな機会に遭遇できるとは、でんぱ組を推してきたことに間違いはなかった、と感極まって落涙するのみ(USO)。でんぱファンも目立つ会場は、前回の反省からか光り物や席を立っての応援が禁止され、戒厳令下のような緊張感に包まれるハズもなく、おダンス祭りへの期待感が漂う和やかな雰囲気だった。
●でんぱ組.inc+コンドルズ
オープニングからでんぱヲタ刮目の出し物。でんぱ組とコンドルズのコラボでオリジナル曲「リスターター」。コンドルズをバックダンサーにでんぱ組が歌い踊るスペシャル版。ロックでカッコいい曲なので、今後正式に披露されることを望みたい。
●福建省梨園戯実験劇団
中国泉州代表の伝統舞踊団。民俗楽器アンサンブルのチャイニーズな演奏の静謐な独舞と賑やかでユーモラスな蹴鞠舞踊。稚児のジタバタ具合がえいたそ☆成瀬瑛美を思わせた。
●泉州南少林武術団
東洋武術の頂点少林寺拳法。集団演技と個人演技は短いながらも本場の気の流れを感じた。師範格らしき年配者の温厚そうな笑顔の裏の殺気に痺れる。
●伝統国楽室内楽団「律」(ユル)
韓国光州代表の伝統音楽隊。灰野敬二がハマった韓国伝統音楽とは若干異なるかもしれないが、独舞の伴奏で聴かせたピリ(笛)独奏は、阿部薫のサックスソロを思わせる情念を感じた。
●LDP(Laboratory Dance Project)
イケメン若手ダンサーによる実験的モダンダンス。不条理なストーリーを持った展開にはユーモアとパワーが漲る。切れ味の鋭さはK-POPに通じる。上半身裸で客席に飛び込んできた時には、同性ながらドキドキときめいた。
●でんぱ組.inc
ヘッドセットで「さくらあっぱれーしょん」を披露。両手が空くのでダンスの振りも激しい。マイクがないと誰が歌っているのか即座に判断出来ない。最前列やそこかしこで腕を上げての応援が見られるが、総じて無言ででんぱ組を観察するストレンジな体験だった。
●山海塾
でんぱれ気分は一気に吹っ飛び、異形の舞が会場を霊気で包む。圧倒的存在感を発揮するステージだったが、でんぱ組と同じ6人で、輪になって回ったり、人差し指を指して腕を挙げる振付けは、超スローモなでんぱダンスと言えなくもない。そう思うと、白塗り舞踏家が無性に可愛らしく見えてきた。
●コンドルズ
ユーモアではLDPと並ぶ学ラン集団。ダンスの基本は楽しむことと楽しませること。その真理を体現するコンドルズは山海塾とは違うベクトルで踊りの神髄を発揮する。大音量で流れるオルタナロックも素晴らしかった。
●グランドフィナーレ
コンドルズの横浜盆ダンスの振付けはかなり複雑で覚えられないと思ったが、みんなで一緒に踊れば何も怖くない。最初はおつきあいのつもりだったが、最後はガチで盆踊ってしまった。
現在ダンスと言えばヒップホップダンスが主流(メジャー)の印象だが、まだまだ奥の深いエンターテインメントだと実感。アイドルのダンスにももっとバラエティがあっていいかもしれない。でんぱ組がもっと浮くかと思ったら、お祭りの看板娘にしっかり収まった。アイドル程自由な表現方法はないというもふくちゃんの言葉の正しさを、身を以て証明した。
アイドルは
踊って交信
踊ろよベイビー
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