A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

大里俊晴一周忌「マイナー音楽のために」@渋谷UPLINK 10.11.17(wed)

2010年11月19日 00時28分52秒 | 素晴らしき変態音楽
元ガセネタ、タコのメンバーにして音楽学者、横浜国立大学助教授であった大里俊晴氏の一周忌イベントが渋谷UPLINK FACTORYで開催された。

没後に六本木Super Deluxeで開催された追悼イベントの時もそうだったのだが、同世代から学生まで幅広い年代の観客で満員の盛況ぶり。大里氏の人望の厚さが伺える。
丁度この日に大里氏の著作集「マイナー音楽のために」が完成し、その出版記念イベントでもあった。

3部構成になっていて、まずはヘア・スタイリスティックス=中原昌也氏のライヴから。中原氏は開場後に現れ、急いでセッティングする。アコギのハウリングを音源とした静か目のドローン音響。次第に音色の波が押し寄せてくる官能性。横浜国大の大里氏の講義のゲストで2度講義をしたことのある中原氏の敬意に満ちた演奏だった。

第2部は元ユリイカ編集長の須川善行氏と音楽学者の渡邊未帆女史のトーク。須川氏は大里氏担当の編集者。渡邊女史は晩年の大里氏と交流があり、今回のイベントの企画者でもある。大里氏が何を考えて執筆や講義をしていたのかについて深い話が聴けた。リュック・フェラーリやジョン・ケージなどの現代音楽を研究する一方で、ファントムギフトに心酔するユニークな一面も披露された。講義の模様をビデオと録音テープで流した。大里氏が日本の音楽家で特に尊敬していたのは高橋悠治氏だとのこと。

第3部は須川氏、佐々木敦氏、中原昌也氏によるトーク。佐々木氏は大里氏の後任として武蔵野美術大学で教鞭を執ることになった経緯や、映画「AA」でインタビュアーを務めた大里氏のエピソード、二人の執筆者としての姿勢の違いについて語り、中原氏は90年代UPLINKでのイベントでの大里氏との出会いや彼の新宿の自宅の模様を披露。二人とも「マイナー音楽のために」のゲラを読んで感服したと言っていた。

残された
著作に露な
凄い奴

大里氏の音楽の好みは私の趣味とかなり共通している。氏が存命だったらキノコホテルに惚れていたに違いない。

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