<ICA CLASSICS>
ICAC-5004 ¥1750
スヴャトスラフ・リヒテル
1.ハイドン(1732-1809):ピアノ・ソナタ 第62番 変ホ長調
2.ウェーバー(1786-1826):ピアノ・ソナタ 第3番 Op.49
3.シューマン(1810-1856):2つのノヴェレッテ Op.21より第4番&第8番
4.ショパン(1810-1849):舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
5.ドビュッシー(1862-1918):前奏曲集 第2集より
(妖精たちはあでやかな舞姫/エジプトの壺/交替する3度/花火)
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
録音1967年6月11日 ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
アンビエント・マスタリング
20世紀ロシアの最も偉大な音楽家の一人、リヒテルの初出となる1967年6月11
日の放送音源です。1967年6月11日にロイヤル・フェスティバル・ホールで行
われた、この日のコンサートもリヒテルの趣味が反映されたプログラムで、
人気のショパン、ドビュッシー、シューマンに加え、滅多に演奏されること
のないウェーバーとハイドンのソナタまでがプログラムに含まれていました。
「私は本当に好きな作品を演奏したい主義なのですが、それはなかなか聴衆
に受け入れられません」と彼自身断言したほどですが、彼の演奏するハイド
ンもウェーバーも大層魅力的で、なぜ聴衆が見向きもしないのか理解に苦し
むところです。
ICAC-5032 ¥1750
エミール・ギレリス
1.ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ協奏曲 第4番 Op.58
2.チャイコフスキー(1840-1893):
ピアノ協奏曲 第2番 Op.44(ジローティ改訂版)
演奏:1...ハレ管弦楽団/ジョン・バルビローリ(指揮)
2...ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/キリル・コンドラシン(指揮)
エミール・ギレリス(ピアノ)
録音 1…1966年9月13日 エディンバラ音楽祭 アッシャー・ホール
2...1959年2月23日 BBC マイダ・ヴェイル・ スタジオ
アンビエント・マスタリング
まずは、1966年のエディンバラ・ライブでのギレリスのピアノをお聴きくだ
さい。バックを務めるのは、細部まで入念な解釈を施されたバルビローリ指
揮のハレ管です。すばらしい詩情、想像力とパワフルな音を持ち合わせたピ
アノの音色。これが拮抗し、ある時は絡み合い、あくまでも対等な立場でベ
ートーヴェンを紡ぎ出していくのです。ギレリスはこの曲を2回(1957年と
1968年)スタジオ録音していますが、このライブ録音は、彼の「翼をとらえ
た」とも言える良い音でした。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番は、ジ
ローティによる短縮版を使っています。コンドラシンの指揮はLPOを「本物の
ロシアの音」に変えてしまうほどに熱の入ったものでした。ここでのギレリ
スは、驚くべきテクニックと妙技を惜しげもなく披露。この演奏で、ニュー
ヨーク・タイムズは彼のことを「小さな巨人」と呼んだのです。
ICAC-5033 2枚組 ¥2450
クラウス・テンシュテット
1.マーラー(1810-1911):交響曲 第3番 ニ短調
2.マイケル・オリバーによるテンシュテットへのインタビュー
「テンシュテット、マーラーについて語る」
ワルトラウド・マイヤー(メゾ・ソプラノ)/エトン・カレッジ少年合唱団
ロンドン・フィルハーモニー合唱団/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
クラウス・テンシュテット(指揮)
録音 1…1986年10月5日 ロイヤル・フェスティバル・ホール
2…1987年BBCスタジオ
STEREO ADD
商業的なリリースはこれが初となるテンシュテット指揮のマーラー交響曲第3
番です。BBCのマスター・テープからの復刻で音質も上々です。曲の規模も編
成も巨大なこの曲ですが、当時最高水準の技術を持つBBCのエンジニアの手に
かかると、全ての音と、巨大なダイナミックレンジが見事に捉えられていま
す。推進力溢れるテンシュテットの指揮、それに応えるオーケストラ、マイヤ
ーの独唱と清純な少年合唱、これらが混然一体となって、終楽章のクライマッ
クスへ傾れ込む様は、想像を絶する快感をもたらしてくれることでしょう。
ボーナスとして、マイケル・オリヴァーによるテンシュテットへの短いイン
タビューが併録されています。
ICAC-5035 ¥1750
ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー
1.チャイコフスキー(1840-1893):交響曲 第4番
2.ムソルグスキー(1839-1881):
はげ山の一夜(ソロチンスクの定期市からの合唱付き版)
3.プロコフィエフ(1891-1953):歌劇「3つのオレンジの恋」より組曲
演奏: 1... BBC交響楽団
2...デヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(バス・バリトン)
/BBCシンガーズ/BBC交響楽団&合唱団/3... BBC交響楽団
ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー(指揮)
録音 1...1979年6月1日 リーズ音楽祭 リーズ・タウン・ホール
2...1981年7月27日 ロイヤル・アルバート・ホール
3...録音1981年5月31日 倉敷市民会館 STEREO ADD
チャイコフスキーとプロコフィエフは初出音源で、ムソルグスキーは15年前
に消滅した「BBCラジオ・クラシックス・シリーズ」からリリースされていた
ものです。1979年のチャイコフスキーは、ロジェストヴェンスキーの個性が
最も強く現わされた演奏の一つで、これはムラヴィンスキーの同曲の演奏と
も対峙できるものです。彼は決して感傷的になることなく、極めて威圧的な
態度でこの曲を演奏、結果的に「幅広い悲劇」として聴衆へアピールするこ
とに成功しました。ムソルグスキーは、通常の「はげ山」と違い、合唱と独
唱の入った「はげ山」です。このプロムスでは英語バージョンで歌われ、妙
な格調高さを演出しています。プロコフィエフは、日本公演でのライブ収録
で、彼の燃えるような刺激的な演奏が楽しめます。
ICAC- 5036 ¥1750
エフゲニー・スヴェトラーノフ
1.ショスタコーヴィチ(1906-1975):交響曲 第10番 ホ短調
2.チャイコフスキー(1840-1893):付随音楽「雪娘」組曲より「メロドラマ」
3.リムスキー=コルサコフ(1844-1908):歌劇「見えざる町キーテジ」より
(自然への讃歌/タタールの侵略とケルジェネツの戦い)
ロシア国立交響楽団
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)
録音 ロイヤル・アルバート・ホール 1...1968年8月21日
2...1968年8月22日/3...1968年8月30日 アンビエント・マスタリング
このショスタコーヴィチは、まさに「歴史上の出来事」を切り取ったかのよ
うな重要な1枚となるでしょう。この演奏が行われた前日8月20日の深夜、ソ
連率いるワルシャワ条約機構軍がチェコ国境を突破、チェコスロヴァキア全
土を占領下に置くという「チェコ事件(プラハの春)」が勃発したのです。ロ
イヤル・アルバート・ホールも異様な緊張が漲り、一色即発の状態でした。
ロシア国立交響楽団のメンバーはこの報道を聴いてなかった可能性もありま
すが、とにかく演奏は数小節始まった時点で、聴衆たちの混乱のざわめきで
中断してしまいます。しかし指揮者スヴェトラーノフは、果敢にも演奏を続
け、彼の生涯の中でも唯一とも言える素晴らしいパフォーマンスを残したの
です。後に彼の未亡人がこのテスト盤を訊いた時、その夜の衝撃が脳裏に蘇
り、さめざめ涙したとも言います。2つのボーナス・トラックは、そんな時期
にも拘わらず開催されたBBCプロムスでのライブ演奏です。
●ICAC CLASSICS DVD
ICAD-5037(DVD-Video) ¥2450
エイドリアン・ボールト
1.ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):交響曲 第8番 ニ短調
2.ヴォーン=ウィリアムズ:仮面劇「ヨブ」
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
エイドリアン・ボールト(指揮)
収録 ロイヤル・フェスティバル・ホール…1972年12月12日
アンビエント・マスタリング
イギリスを代表する名指揮者、エイドリアン・ボールト卿(1889-1983)は、
自国ものの中でも、とりわけヴォーン=ウィリアムズの音楽に深い愛情を注
ぎ、彼の交響曲全集をいち早く録音したことでも知られています。この映像
に収録された2つの作品は、ボールトにとっても重要なもので、交響曲第8番
の力強い演奏はもちろんのこと、仮面劇「ヨブ」も文句のつけようのない名
演となっています。
仮面劇「ヨブ」は初演だけは1931年に作曲家自身が行ったものの、その翌年
の舞台公演としての「完全な形」の演奏は、ボールトに託されています。ボ
ールトもこの曲を大切なレパートリーとして、1977年の最後のプロムス出演
の際にも、この「ヨブ」を演奏したほどでした。 83歳にしてこの矍鑠たる姿
には、拝復する他ありません。初出映像となります。
ICAD-5038(DVD-Video) ¥2450
アンドレ・プレヴィン
1.ラフマニノフ(1873-1943):詩曲「鐘」Op.35
2.プロコフィエフ(1891-1953):組曲「キージェ中尉」
3.バーンスタイン(1918-1990):歌劇「キャンディード」序曲
演奏:1...シーラ・アームストロング(ソプラノ)
ロバート・ティアー(テノール)/ジョン・シャーリー=カーク(バリトン)
ロンドン交響楽団&合唱団(…1のみ)/アンドレ・プレヴィン(指揮)
収録 1…ロイヤル・アルバート・ホール 1973年7月26日
2...ロンドン 1977年4月24日/3...1971年11月25日
ロイヤル・フェスティバル・ホール
アンビエント・マスタリング
指揮者としてもピアニストとしても、またジャズ・プレーヤーとしても名高
いアンドレ・プレヴィン(1929-)によるロシア音楽集です。彼は、1968年から
1979年までロンドン交響楽団の首席指揮者を務めており、この3つの公演は
BBCテレビの人気番組「アンドレ・プレヴィンのミュージック・ナイト」の
一部として撮影されたものです。年代を追うごとに、より親和性を深める両
者の素晴らしい連携プレーを楽しむことができるでしょう。ラフマニノフの
「鐘」では、当時イギリスで最も活躍していた素晴らしい独唱者を迎え、力
強い響きを堪能させてくれます(彼は同じメンバーで、2年後にこの曲をEMI
に録音しています)。弾けるバーンスタイン、機知に富んだプロコフィエフ
も、プレヴィンならではの演奏です。初出映像となります。
ICAD-5039(DVD-Video) ¥2450
シャルル・ミュンシュ
メンデルスゾーン(1809-1847):
交響曲 第3番 イ短調「スコットランド」Op.35
交響曲 第4番 イ長調「イタリア」Op.90
モーツァルト(1756-1791):
フリーメイソンのための葬送音楽 ハ短調 K.477(479a)《ボーナストラック》
ボストン交響楽団/シャルル・ミュンシュ(指揮)
収録 ハーヴァード・ユニヴァーシティ、サンダース劇場 1…1959年12月1日
2…1958年5月30日/3…1959年4月7日アンビエント・マスタリング
人気シリーズ「WGBHのテレビ放送」コンサートから、ミュンシュによるメン
デルスゾーンの2つの交響曲です。この2曲は、RCAから「究極の名演」として
発売されている演奏とは違うもので、ここでも明るい音色と揺るぎない解釈
については文句のつけようがありません。その上、彼が指揮している姿まで
見れるとなったら・・・。マニアでなくとも、嬉しくなってしまうこと間違
いなしです。
ボーナスとして収録されているのは、モーツァルトの「フリーメイソンのた
めの葬送音楽」です。こちらはミュンシュの極めて珍しいレパートリーです。
もちろん全て初出映像です。
ICAD-5040(DVD-Video) ¥2450
偉大なるコレオグラファー、ジョン・クランコ
1.貴婦人と道化師(ヴェルディの音楽を元にマッケラスがアレンジ)
2.パイナップル・ポール(サリヴァンの音楽を元にマッケラスがアレンジ)
1...(踊り手)スヴェトラーナ・ベリオソヴァ/レイ・パウエル
ロナルド・ハインド(演奏)ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
チャールズ・マッケラス(指揮)
2…(踊り手)メール・パーク/デヴィッド・ブレア/スタンリー・ホルデン
ブレンダ・テイラー/ゲルド・ラーセン(演奏)ロンドン交響楽団
チャールズ・マッケラス(指揮)
収録 1…1959年5月3日放送(スタジオ収録)
2…1959年11月放送(スタジオ収録)
アンビエント・マスタリング
南アフリカ出身のダンサー&振付家ジョン・クランコ(1927-1973)は、イギリ
スのサドラー・ウェールズ・バレエで振付家として成功した後、1961年から
ドイツのシュツットガルト・バレエ団の芸術監督を務めました。45歳という、
決して長くはない生涯に90作を越えるバレエを作り、そのいくつかは、現在
でも各国で上演され続けています。ここに収録された2つの作品は、名指揮者
チャールズ・マッケラスとの共同作品で、音楽はマッケラスが担当。「貴婦
人と道化師」はヴェルディ、「パイナップル・ポール」はサリヴァンの音楽
を元に編纂されています。いずれも音としては別録音で聴くことができまし
たが、やはり映像で観ることができるのは、ファンにとっても朗報でしょう。
1950年代から60年代にかけて、ロイヤルバレエ団のプリンシパル・ダンサー
であったデヴィッド・ブレアをはじめ、サドラー・ウェールズのプリマバレ
リーナ、ベリオソヴァなどバレエ好きにはたまらない映像です。
ICAD-5041(DVD-Video) ¥2450
クラウス・テンシュテット
1.マーラー(1860-1911):交響曲 第5番 嬰ハ短調
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
クラウス・テンシュテット(指揮)
収録 1988年12月13日ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
アンビエント・マスタリング
すでにEMIからCDリリースされている「伝説の名演」。テンシュテットの1988
年12月13日のライヴ公演の映像です。10年前のスタジオ録音は、ペンギン・
ガイドで「卓越したパフォーマンス、一方で思慮深く、暖かさと表現力を持
ち合わせた」と評されましたが、こちらのライブは「スタジオ録音に比べ、
より大胆で、緊張感に満ちた演奏。経験が最大限の力で打ち込まれた」と最
大限の賛辞が送られています。まさに伝説がここにあります。テンシュテッ
トの生きた証をご自身の目で見ることができる喜びをお届けいたします。
ICAD-5042(DVD-Video) ¥2450
クルト・ザンデルリング
1.シューマン(1810-1856):交響曲 第4番 ニ短調
2.マーラー(1860-1911):大地の歌
演奏: 2...キャロリン・ワトキンソン(メゾ・ソプラノ)
ジョン・ミッチンソン(テノール)
BBCフィルハーモニック
クルト・ザンデルリング(指揮)
収録 1988年7月29日ロイヤル・アルバート・ホール
アンビエント・マスタリング
英国放送協会(BBC)は、いくつかのオーケストラを擁しており、その中の一つ
がこのBBCフィルハーモニックです。1926年マンチェスターに設立されるも、
1931年、ロンドンにBBC交響楽団が設立された時に、一度解散させられまし
た。しかし、その2年後に地方オーケストラの必要性が高まり、BBCノーザン
・オーケストラとして復活、楽団員を増強しながら1991年に現在の名前とな
ったという変遷があります。なので、この演奏はBBCノーザン・オーケストラ
の時代ということになります。ザンデルリングは様々なオーケストラと仕事
をし、すべてに傑出した記録を残しています。とりわけ、絹糸を撚り合わせ
たような滑らかな弦の響きの美しさは筆舌に尽くしがたく、ここで聴かれる
シューマンとマーラーも、精緻なアンサンブルから導き出される美音と、独
特の解釈は、一度聴いたら忘れられない印象を残すことでしょう。「大地の
歌」を得意とするテノール、ミッチンソンの曇りなき高音も一聴の価値あり
です。
ICAD-5043(DVD-Video) ¥2450
エーリッヒ・ラインスドルフ
1.シューベルト(1797-1828):交響曲 第9番(8番)ハ長調「ザ・グレート」
2.シューマン(1810-1856):交響曲 第4番 ニ短調
3.ワーグナー(1813-1883):楽劇「パルジファル」より聖金曜日の音楽
ボストン交響楽団
エーリッヒ・ラインスドルフ(指揮)
収録 1…1963年4月9日ハーヴァード・ユニヴァーシティ、サンダース劇場
2…1962年11月13日ハーヴァード・ユニヴァーシティ、サンダース劇場
3…1964年1月7日ボストン・シンフォニー・ホール
アンビエント・マスタリング
1955年から1979年にかけてテレビで放送された、ボストン交響楽団ライブ・
コンサート・シリーズの初期の記録です。ミュンシュのものは、いくつかリ
リースされていますが、このラインスドルフの演奏も、歴史的価値も含めて
とても貴重なものです。ラインスドルフはミュンシュの後任として、1962-
1969年(7シーズン)の間、ボストン交響楽団の首席指揮者としてコンサート
と録音に精力的に力を注ぎました。この演奏は彼のお気に入りの曲を集めた
もので、悠々としたシューベルト、強力なパワーを放つシューマン、そして
ワグネリアンとしても知られた彼らしい、繊細かつ情熱あふれるワーグナー、
と、気難しい印象ばかりが一人歩きしている、この孤高の指揮者の姿を正し
く伝える素晴らしい映像です。
ICAD-5044(DVD-Video) ¥2450
ボロディン弦楽四重奏団
1.シューベルト(1797-1828):弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 D87
2.シューベルト:弦楽四重奏曲 第12番 ハ短調「四重奏断章」D703
3.ブラームス(1833-1897):弦楽四重奏曲 第2番 イ短調 Op.51
4.ブラームス:弦楽四重奏曲 第3番 変ロ長調 Op.67より第3楽章 アレグロ
ボロディン弦楽四重奏団
収録 2010年1月16日パリ シテ・ドゥ・ラ・ ミュージック
世界中の弦楽四重奏団の中でも、最高位に属するであろうボロディン弦楽四
重奏団のフランスでの演奏記録です。この収録の1週間前に、ロンドンのウィ
グモア・ホールで結成65周年の記念演奏会を行ったという世界で最も活動歴
の長いアンサンブルとしても知られています。
1945年にロシア(旧ソ連邦)で結成され、歴代メンバーの亡命や海外流出など
のアクシデントを乗り越えながら、その伝統は脈々と息づき、時にはショス
タコーヴィチの相談を受け、また時にはフランス近代音楽を演奏するなど、
多彩な活動を行ってきた彼ら。ここで見せる穏やかな表情の裏には、言葉に
尽くせぬ苦労があったに違いありません。熟成に熟成を重ねた深いシューベ
ルトとブラームスです。
ICAC-5004 ¥1750
スヴャトスラフ・リヒテル
1.ハイドン(1732-1809):ピアノ・ソナタ 第62番 変ホ長調
2.ウェーバー(1786-1826):ピアノ・ソナタ 第3番 Op.49
3.シューマン(1810-1856):2つのノヴェレッテ Op.21より第4番&第8番
4.ショパン(1810-1849):舟歌 嬰ヘ長調 Op.60
5.ドビュッシー(1862-1918):前奏曲集 第2集より
(妖精たちはあでやかな舞姫/エジプトの壺/交替する3度/花火)
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
録音1967年6月11日 ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
アンビエント・マスタリング
20世紀ロシアの最も偉大な音楽家の一人、リヒテルの初出となる1967年6月11
日の放送音源です。1967年6月11日にロイヤル・フェスティバル・ホールで行
われた、この日のコンサートもリヒテルの趣味が反映されたプログラムで、
人気のショパン、ドビュッシー、シューマンに加え、滅多に演奏されること
のないウェーバーとハイドンのソナタまでがプログラムに含まれていました。
「私は本当に好きな作品を演奏したい主義なのですが、それはなかなか聴衆
に受け入れられません」と彼自身断言したほどですが、彼の演奏するハイド
ンもウェーバーも大層魅力的で、なぜ聴衆が見向きもしないのか理解に苦し
むところです。
ICAC-5032 ¥1750
エミール・ギレリス
1.ベートーヴェン(1770-1827):ピアノ協奏曲 第4番 Op.58
2.チャイコフスキー(1840-1893):
ピアノ協奏曲 第2番 Op.44(ジローティ改訂版)
演奏:1...ハレ管弦楽団/ジョン・バルビローリ(指揮)
2...ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/キリル・コンドラシン(指揮)
エミール・ギレリス(ピアノ)
録音 1…1966年9月13日 エディンバラ音楽祭 アッシャー・ホール
2...1959年2月23日 BBC マイダ・ヴェイル・ スタジオ
アンビエント・マスタリング
まずは、1966年のエディンバラ・ライブでのギレリスのピアノをお聴きくだ
さい。バックを務めるのは、細部まで入念な解釈を施されたバルビローリ指
揮のハレ管です。すばらしい詩情、想像力とパワフルな音を持ち合わせたピ
アノの音色。これが拮抗し、ある時は絡み合い、あくまでも対等な立場でベ
ートーヴェンを紡ぎ出していくのです。ギレリスはこの曲を2回(1957年と
1968年)スタジオ録音していますが、このライブ録音は、彼の「翼をとらえ
た」とも言える良い音でした。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番は、ジ
ローティによる短縮版を使っています。コンドラシンの指揮はLPOを「本物の
ロシアの音」に変えてしまうほどに熱の入ったものでした。ここでのギレリ
スは、驚くべきテクニックと妙技を惜しげもなく披露。この演奏で、ニュー
ヨーク・タイムズは彼のことを「小さな巨人」と呼んだのです。
ICAC-5033 2枚組 ¥2450
クラウス・テンシュテット
1.マーラー(1810-1911):交響曲 第3番 ニ短調
2.マイケル・オリバーによるテンシュテットへのインタビュー
「テンシュテット、マーラーについて語る」
ワルトラウド・マイヤー(メゾ・ソプラノ)/エトン・カレッジ少年合唱団
ロンドン・フィルハーモニー合唱団/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
クラウス・テンシュテット(指揮)
録音 1…1986年10月5日 ロイヤル・フェスティバル・ホール
2…1987年BBCスタジオ
STEREO ADD
商業的なリリースはこれが初となるテンシュテット指揮のマーラー交響曲第3
番です。BBCのマスター・テープからの復刻で音質も上々です。曲の規模も編
成も巨大なこの曲ですが、当時最高水準の技術を持つBBCのエンジニアの手に
かかると、全ての音と、巨大なダイナミックレンジが見事に捉えられていま
す。推進力溢れるテンシュテットの指揮、それに応えるオーケストラ、マイヤ
ーの独唱と清純な少年合唱、これらが混然一体となって、終楽章のクライマッ
クスへ傾れ込む様は、想像を絶する快感をもたらしてくれることでしょう。
ボーナスとして、マイケル・オリヴァーによるテンシュテットへの短いイン
タビューが併録されています。
ICAC-5035 ¥1750
ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー
1.チャイコフスキー(1840-1893):交響曲 第4番
2.ムソルグスキー(1839-1881):
はげ山の一夜(ソロチンスクの定期市からの合唱付き版)
3.プロコフィエフ(1891-1953):歌劇「3つのオレンジの恋」より組曲
演奏: 1... BBC交響楽団
2...デヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(バス・バリトン)
/BBCシンガーズ/BBC交響楽団&合唱団/3... BBC交響楽団
ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー(指揮)
録音 1...1979年6月1日 リーズ音楽祭 リーズ・タウン・ホール
2...1981年7月27日 ロイヤル・アルバート・ホール
3...録音1981年5月31日 倉敷市民会館 STEREO ADD
チャイコフスキーとプロコフィエフは初出音源で、ムソルグスキーは15年前
に消滅した「BBCラジオ・クラシックス・シリーズ」からリリースされていた
ものです。1979年のチャイコフスキーは、ロジェストヴェンスキーの個性が
最も強く現わされた演奏の一つで、これはムラヴィンスキーの同曲の演奏と
も対峙できるものです。彼は決して感傷的になることなく、極めて威圧的な
態度でこの曲を演奏、結果的に「幅広い悲劇」として聴衆へアピールするこ
とに成功しました。ムソルグスキーは、通常の「はげ山」と違い、合唱と独
唱の入った「はげ山」です。このプロムスでは英語バージョンで歌われ、妙
な格調高さを演出しています。プロコフィエフは、日本公演でのライブ収録
で、彼の燃えるような刺激的な演奏が楽しめます。
ICAC- 5036 ¥1750
エフゲニー・スヴェトラーノフ
1.ショスタコーヴィチ(1906-1975):交響曲 第10番 ホ短調
2.チャイコフスキー(1840-1893):付随音楽「雪娘」組曲より「メロドラマ」
3.リムスキー=コルサコフ(1844-1908):歌劇「見えざる町キーテジ」より
(自然への讃歌/タタールの侵略とケルジェネツの戦い)
ロシア国立交響楽団
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮)
録音 ロイヤル・アルバート・ホール 1...1968年8月21日
2...1968年8月22日/3...1968年8月30日 アンビエント・マスタリング
このショスタコーヴィチは、まさに「歴史上の出来事」を切り取ったかのよ
うな重要な1枚となるでしょう。この演奏が行われた前日8月20日の深夜、ソ
連率いるワルシャワ条約機構軍がチェコ国境を突破、チェコスロヴァキア全
土を占領下に置くという「チェコ事件(プラハの春)」が勃発したのです。ロ
イヤル・アルバート・ホールも異様な緊張が漲り、一色即発の状態でした。
ロシア国立交響楽団のメンバーはこの報道を聴いてなかった可能性もありま
すが、とにかく演奏は数小節始まった時点で、聴衆たちの混乱のざわめきで
中断してしまいます。しかし指揮者スヴェトラーノフは、果敢にも演奏を続
け、彼の生涯の中でも唯一とも言える素晴らしいパフォーマンスを残したの
です。後に彼の未亡人がこのテスト盤を訊いた時、その夜の衝撃が脳裏に蘇
り、さめざめ涙したとも言います。2つのボーナス・トラックは、そんな時期
にも拘わらず開催されたBBCプロムスでのライブ演奏です。
●ICAC CLASSICS DVD
ICAD-5037(DVD-Video) ¥2450
エイドリアン・ボールト
1.ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):交響曲 第8番 ニ短調
2.ヴォーン=ウィリアムズ:仮面劇「ヨブ」
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
エイドリアン・ボールト(指揮)
収録 ロイヤル・フェスティバル・ホール…1972年12月12日
アンビエント・マスタリング
イギリスを代表する名指揮者、エイドリアン・ボールト卿(1889-1983)は、
自国ものの中でも、とりわけヴォーン=ウィリアムズの音楽に深い愛情を注
ぎ、彼の交響曲全集をいち早く録音したことでも知られています。この映像
に収録された2つの作品は、ボールトにとっても重要なもので、交響曲第8番
の力強い演奏はもちろんのこと、仮面劇「ヨブ」も文句のつけようのない名
演となっています。
仮面劇「ヨブ」は初演だけは1931年に作曲家自身が行ったものの、その翌年
の舞台公演としての「完全な形」の演奏は、ボールトに託されています。ボ
ールトもこの曲を大切なレパートリーとして、1977年の最後のプロムス出演
の際にも、この「ヨブ」を演奏したほどでした。 83歳にしてこの矍鑠たる姿
には、拝復する他ありません。初出映像となります。
ICAD-5038(DVD-Video) ¥2450
アンドレ・プレヴィン
1.ラフマニノフ(1873-1943):詩曲「鐘」Op.35
2.プロコフィエフ(1891-1953):組曲「キージェ中尉」
3.バーンスタイン(1918-1990):歌劇「キャンディード」序曲
演奏:1...シーラ・アームストロング(ソプラノ)
ロバート・ティアー(テノール)/ジョン・シャーリー=カーク(バリトン)
ロンドン交響楽団&合唱団(…1のみ)/アンドレ・プレヴィン(指揮)
収録 1…ロイヤル・アルバート・ホール 1973年7月26日
2...ロンドン 1977年4月24日/3...1971年11月25日
ロイヤル・フェスティバル・ホール
アンビエント・マスタリング
指揮者としてもピアニストとしても、またジャズ・プレーヤーとしても名高
いアンドレ・プレヴィン(1929-)によるロシア音楽集です。彼は、1968年から
1979年までロンドン交響楽団の首席指揮者を務めており、この3つの公演は
BBCテレビの人気番組「アンドレ・プレヴィンのミュージック・ナイト」の
一部として撮影されたものです。年代を追うごとに、より親和性を深める両
者の素晴らしい連携プレーを楽しむことができるでしょう。ラフマニノフの
「鐘」では、当時イギリスで最も活躍していた素晴らしい独唱者を迎え、力
強い響きを堪能させてくれます(彼は同じメンバーで、2年後にこの曲をEMI
に録音しています)。弾けるバーンスタイン、機知に富んだプロコフィエフ
も、プレヴィンならではの演奏です。初出映像となります。
ICAD-5039(DVD-Video) ¥2450
シャルル・ミュンシュ
メンデルスゾーン(1809-1847):
交響曲 第3番 イ短調「スコットランド」Op.35
交響曲 第4番 イ長調「イタリア」Op.90
モーツァルト(1756-1791):
フリーメイソンのための葬送音楽 ハ短調 K.477(479a)《ボーナストラック》
ボストン交響楽団/シャルル・ミュンシュ(指揮)
収録 ハーヴァード・ユニヴァーシティ、サンダース劇場 1…1959年12月1日
2…1958年5月30日/3…1959年4月7日アンビエント・マスタリング
人気シリーズ「WGBHのテレビ放送」コンサートから、ミュンシュによるメン
デルスゾーンの2つの交響曲です。この2曲は、RCAから「究極の名演」として
発売されている演奏とは違うもので、ここでも明るい音色と揺るぎない解釈
については文句のつけようがありません。その上、彼が指揮している姿まで
見れるとなったら・・・。マニアでなくとも、嬉しくなってしまうこと間違
いなしです。
ボーナスとして収録されているのは、モーツァルトの「フリーメイソンのた
めの葬送音楽」です。こちらはミュンシュの極めて珍しいレパートリーです。
もちろん全て初出映像です。
ICAD-5040(DVD-Video) ¥2450
偉大なるコレオグラファー、ジョン・クランコ
1.貴婦人と道化師(ヴェルディの音楽を元にマッケラスがアレンジ)
2.パイナップル・ポール(サリヴァンの音楽を元にマッケラスがアレンジ)
1...(踊り手)スヴェトラーナ・ベリオソヴァ/レイ・パウエル
ロナルド・ハインド(演奏)ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団
チャールズ・マッケラス(指揮)
2…(踊り手)メール・パーク/デヴィッド・ブレア/スタンリー・ホルデン
ブレンダ・テイラー/ゲルド・ラーセン(演奏)ロンドン交響楽団
チャールズ・マッケラス(指揮)
収録 1…1959年5月3日放送(スタジオ収録)
2…1959年11月放送(スタジオ収録)
アンビエント・マスタリング
南アフリカ出身のダンサー&振付家ジョン・クランコ(1927-1973)は、イギリ
スのサドラー・ウェールズ・バレエで振付家として成功した後、1961年から
ドイツのシュツットガルト・バレエ団の芸術監督を務めました。45歳という、
決して長くはない生涯に90作を越えるバレエを作り、そのいくつかは、現在
でも各国で上演され続けています。ここに収録された2つの作品は、名指揮者
チャールズ・マッケラスとの共同作品で、音楽はマッケラスが担当。「貴婦
人と道化師」はヴェルディ、「パイナップル・ポール」はサリヴァンの音楽
を元に編纂されています。いずれも音としては別録音で聴くことができまし
たが、やはり映像で観ることができるのは、ファンにとっても朗報でしょう。
1950年代から60年代にかけて、ロイヤルバレエ団のプリンシパル・ダンサー
であったデヴィッド・ブレアをはじめ、サドラー・ウェールズのプリマバレ
リーナ、ベリオソヴァなどバレエ好きにはたまらない映像です。
ICAD-5041(DVD-Video) ¥2450
クラウス・テンシュテット
1.マーラー(1860-1911):交響曲 第5番 嬰ハ短調
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
クラウス・テンシュテット(指揮)
収録 1988年12月13日ロイヤル・フェスティヴァル・ホール
アンビエント・マスタリング
すでにEMIからCDリリースされている「伝説の名演」。テンシュテットの1988
年12月13日のライヴ公演の映像です。10年前のスタジオ録音は、ペンギン・
ガイドで「卓越したパフォーマンス、一方で思慮深く、暖かさと表現力を持
ち合わせた」と評されましたが、こちらのライブは「スタジオ録音に比べ、
より大胆で、緊張感に満ちた演奏。経験が最大限の力で打ち込まれた」と最
大限の賛辞が送られています。まさに伝説がここにあります。テンシュテッ
トの生きた証をご自身の目で見ることができる喜びをお届けいたします。
ICAD-5042(DVD-Video) ¥2450
クルト・ザンデルリング
1.シューマン(1810-1856):交響曲 第4番 ニ短調
2.マーラー(1860-1911):大地の歌
演奏: 2...キャロリン・ワトキンソン(メゾ・ソプラノ)
ジョン・ミッチンソン(テノール)
BBCフィルハーモニック
クルト・ザンデルリング(指揮)
収録 1988年7月29日ロイヤル・アルバート・ホール
アンビエント・マスタリング
英国放送協会(BBC)は、いくつかのオーケストラを擁しており、その中の一つ
がこのBBCフィルハーモニックです。1926年マンチェスターに設立されるも、
1931年、ロンドンにBBC交響楽団が設立された時に、一度解散させられまし
た。しかし、その2年後に地方オーケストラの必要性が高まり、BBCノーザン
・オーケストラとして復活、楽団員を増強しながら1991年に現在の名前とな
ったという変遷があります。なので、この演奏はBBCノーザン・オーケストラ
の時代ということになります。ザンデルリングは様々なオーケストラと仕事
をし、すべてに傑出した記録を残しています。とりわけ、絹糸を撚り合わせ
たような滑らかな弦の響きの美しさは筆舌に尽くしがたく、ここで聴かれる
シューマンとマーラーも、精緻なアンサンブルから導き出される美音と、独
特の解釈は、一度聴いたら忘れられない印象を残すことでしょう。「大地の
歌」を得意とするテノール、ミッチンソンの曇りなき高音も一聴の価値あり
です。
ICAD-5043(DVD-Video) ¥2450
エーリッヒ・ラインスドルフ
1.シューベルト(1797-1828):交響曲 第9番(8番)ハ長調「ザ・グレート」
2.シューマン(1810-1856):交響曲 第4番 ニ短調
3.ワーグナー(1813-1883):楽劇「パルジファル」より聖金曜日の音楽
ボストン交響楽団
エーリッヒ・ラインスドルフ(指揮)
収録 1…1963年4月9日ハーヴァード・ユニヴァーシティ、サンダース劇場
2…1962年11月13日ハーヴァード・ユニヴァーシティ、サンダース劇場
3…1964年1月7日ボストン・シンフォニー・ホール
アンビエント・マスタリング
1955年から1979年にかけてテレビで放送された、ボストン交響楽団ライブ・
コンサート・シリーズの初期の記録です。ミュンシュのものは、いくつかリ
リースされていますが、このラインスドルフの演奏も、歴史的価値も含めて
とても貴重なものです。ラインスドルフはミュンシュの後任として、1962-
1969年(7シーズン)の間、ボストン交響楽団の首席指揮者としてコンサート
と録音に精力的に力を注ぎました。この演奏は彼のお気に入りの曲を集めた
もので、悠々としたシューベルト、強力なパワーを放つシューマン、そして
ワグネリアンとしても知られた彼らしい、繊細かつ情熱あふれるワーグナー、
と、気難しい印象ばかりが一人歩きしている、この孤高の指揮者の姿を正し
く伝える素晴らしい映像です。
ICAD-5044(DVD-Video) ¥2450
ボロディン弦楽四重奏団
1.シューベルト(1797-1828):弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 D87
2.シューベルト:弦楽四重奏曲 第12番 ハ短調「四重奏断章」D703
3.ブラームス(1833-1897):弦楽四重奏曲 第2番 イ短調 Op.51
4.ブラームス:弦楽四重奏曲 第3番 変ロ長調 Op.67より第3楽章 アレグロ
ボロディン弦楽四重奏団
収録 2010年1月16日パリ シテ・ドゥ・ラ・ ミュージック
世界中の弦楽四重奏団の中でも、最高位に属するであろうボロディン弦楽四
重奏団のフランスでの演奏記録です。この収録の1週間前に、ロンドンのウィ
グモア・ホールで結成65周年の記念演奏会を行ったという世界で最も活動歴
の長いアンサンブルとしても知られています。
1945年にロシア(旧ソ連邦)で結成され、歴代メンバーの亡命や海外流出など
のアクシデントを乗り越えながら、その伝統は脈々と息づき、時にはショス
タコーヴィチの相談を受け、また時にはフランス近代音楽を演奏するなど、
多彩な活動を行ってきた彼ら。ここで見せる穏やかな表情の裏には、言葉に
尽くせぬ苦労があったに違いありません。熟成に熟成を重ねた深いシューベ
ルトとブラームスです。