クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

06-12 No.3

2006年12月02日 11時08分05秒 | Weblog
★★★グッディーズ・オリジナル企画・第4回発売★★★
SPレコードを生で聴くすばらしさを多くの方に感じてもらいたい!という思い
から、当店で独自に復刻した音源をCD-Rにて販売いたします。
当店の復刻CD-Rのマスターは、真空管オーディオの専門家で、SP復刻にかけて
は一家言をお持ちの、新 忠篤氏の協力を得て製作しております。
氏の自作直熱管フォノイコライザを使用して行われる復刻は、これまでの復刻
ものとはまったく違った音質でSPが再現されます。かつてこれほどまでに鮮度
の高いSPの再生ノイズがCDに刻まれたことは無かっただろうというノイズの中
に、これまでは聴くことが出来なかった演奏家の細やかな息遣いを聴き取るこ
とが出来ます。SP復刻は、世界中で様々の専門化がそれぞれの見識で行ってお
り、どれが最高とは決して言うことは出来ませんが、これまでにない鮮度の高
い復刻をお届けできたのではと思います。

●SPレコード本来の音を追求したダイレクト・トランスファー CD-R
SPレコードの真の音は残念ながら、これまで市販された復刻CDではなかなか聴
くことができません。それはSPレコードの音ミゾに刻まれた音声信号を拾い出
すプロセスで、重要な情報が失われているからです。このCD-Rシリーズは復刻
プロセスを最短にしてSPレコードのありのままをお届けするダイレクト・トラ
ンスファーです。LPとは比較にならない強大な音響勢力を持つSPレコードのた
めに、専用のカスタムメイド真空管式フォノイコライザをの使用しています。
またノイズ除去と共に失われる音楽情報に最も気を配り、一切のノイズリダク
ションを排除してあります。従来のSP復刻CDよりノイズの量は多くなりますが、
ノイズの奥に演奏者の確かな息づかいが聴き取れます。プレスCDより音の鮮度
の点で優位と判断し、CD-Rを採用しました。収録はSPレコード3枚から5枚の
初発売時のアルバム単位を基本としています。
ケースには録音データ(オリジナル・レコード番号、マトリクス番号、テイク、
録音年月日等)を記載してありますが、曲目解説はありません。

●発売予定:第4回 10タイトル 2006年12月下旬以降
●価格:各1枚 \1500(税込)
●お取り扱いは当店のみ(通販、または事務所へのご来店)となります。

■ご注意
CD-Rを使用していますので、再生機器によっては再生が出来ない場合もござい
ますので、ご了承下さい。
編集作業を一切行っておりませんので、曲はつながっていません。1トラックは
SP盤片面分となります。トラック間の空白部分は統一されていません。
リードアウト部分の短い盤は、終わりの部分のノイズが入る場合があります。


78CDR-1030
ボッケリーニ:チェロ協奏曲変ロ長調 G.482
パブロ・カザルス(チェロ)
サー・ランドン・ロナルド指揮 ロンドン交響楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB3056/8)
(1936年11月29日ロンドン、アビー・ロード第1スタジオ録音)
パブロ・カザルス(1876-1973)が HIS MASTER'S VOICE で初めてのソロ協奏曲
録音である。録音はJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲第2番と第3番(78CDR-1004)
の6日後に行われた。録音時カザルスは60歳。指揮者のサー・ランドン・ロナ
ルド(1873-1938)はイギリス指揮界の長老で、コルトーやクライスラーの協奏
曲録音も務めたベテラン。録音当時63歳だった。


78CDR-1031
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216
(カデンツァ:G.エネスコ)
ドゥニーズ・ソリアーノ(ヴァイオリン)
ジュール・ブーシュリ指揮 管弦楽団
仏 PATHE PAT127/9
(1937年6月3-4日パリ録音)
ドゥニーズ・ソリアーノ(1916-2006)はパリ音楽院の名ヴァイオリン教授ジュ
ール・ブーシュリ(1878-1962)に師事したカイロに生まれたフランスの女流
ヴァイオリニスト。1932年16歳でパリ音楽院の一等賞を得た。1934年にはピ
アノのマグダ・タリアフェロと録音したフォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番
がディスク大賞を受賞した。ソリアーノはソリストとしての活動の傍ら、ブ
ーシュリ教授の片腕として後進の指導にあたった。ソリアーノは2006年3月5日
パリの病院で90歳の生涯を閉じた。この録音は師のブーシュリが愛弟子のた
めに指揮棒を取った唯一の録音。ヴァイオリニストとしてのブーシュリは機
械式録音時代に録音はあるが、電気録音になってからは録音をしなかった。
ソリアーノはモーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第40番変ロ長調 K.454
(78CDR-1027)をピアニストのタリアフェロと録音している。


78CDR-1032
ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲ニ長調
アルフレッド・コルトー(ピアノ)
シャルル・ミュンシュ指揮 パリ音楽院管弦楽団
英 HIS MASTER'S VOICE DB3885/6)
(1939年5月12日パリ、アルベール・スタジオ録音)
モーリス・ラヴェル(1875-1937)は第1次世界大戦(1914-1918)で負傷し右手を
失ったオーストリアのピアニスト、パウル・ヴィットゲンシュタイン(1887-
1961)の依頼で「左手のためのピアノ協奏曲ニ長調」を作曲した。初演はヴィ
ットゲンシュタインのソロ、ロベルト・ヘーガー(1886-1978)指揮で1931年
ウィーンで行われた。ヴィットゲンシュタインは力量不足で楽譜通りに弾き
きれず勝手に手を加えて演奏した上にピアノがあまりにも難技巧のため音楽
性がないと曲を非難した。そのため以降このピアニストとラヴェルの仲は険
悪となった。楽譜通りの初演は1933年にジャック・フェヴリエ(1900-1979)に
よってパリで行われた。アルフレッド・コルトー(1877-1962)の演奏は、彼の
あらゆる録音の中の最高傑作ではなかろうか。この曲はSP時代にコルトーを
含めて3種類の録音があり、そのいずれもシャルル・ミュンシュ(1891-1968)
が指揮をしていた。録音時コルトーは62歳だった。


78CDR-1033
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調作品12-1
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調作品12-2
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番変ホ長調作品12-3
フリッツ・クライスラー(ヴァイオリン)
フランツ・ルップ(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB2554/60
(1935年4月2日=第1番,4月3日=第2番,4月3-4日=第3番ロンドン、アビー
・ロード第3スタジオ録音)
フリッツ・クライスラー(1875-1962)はウィーン生まれの20世紀最高のヴァイ
オリニスト。1935年と1936年にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全10曲
をSPレコード27枚に録音し、HIS MASTER'S VOICEは "ベートーヴェン・ヴァ
イオリン・ソナタ協会" としてアルバム4巻で発売した。この第1番から第3番
は第1巻にあたる。この録音時クライスラーは60歳だった。第2巻は第4番、
第5番「春」、第8番(78CDR-1014) 、第3巻は第7番、第9番「クロイツェル」
(78CDR-1002) 、第4巻は第6番、第10番(78CDR-1025)で発売されている。


78CDR-1034
フランク:ピアノ五重奏曲ヘ短調
カペー弦楽四重奏団
リュシアン・カペー(第1ヴァイオリン)
モーリス・エウィット(第2ヴァイオリン)
アンリ・ブノワ(ヴィオラ)
カミユ・ドゥロベール(チェロ)
日本コロムビア J8242/6
(1928年10月パリ録音)
カペー弦楽四重奏団の最後の録音。この録音の数週間後リーダーのリュシア
ン・カペー(1876-1928)が急逝したのだった。享年52歳。カペー弦楽四重奏団
は1893年に結成された。途中メンバーの交代があったが、1927年と1928年に
フランス・コロンビアに録音した時は1919年以来のメンバーであった。ピア
ノのマルセル・シャンピ(1891-1980)はパリ生まれ。パリ音楽院でルイ・ディ
エメに師事し、1909年に一等賞を得て、1941年から1961年でパリ音楽院の教
授の地位にあった。弟子には、イヴォンヌ・ロリオ、エリック・ハイドシェ
ック、セシル・ウーセなどがいる。


78CDR-1035
ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ第 4番ニ長調作品1-13
1 第1楽章 (4:03) 50187-DA (W98617-5)
2 第2楽章 (2:49) 50187-DB (W98618-2)
3 第3楽章 (4:21) 50188-DA (W98619-5)
4 第4楽章 (2:34) 50188-DB (W98620-2)
ジョルジュ・エネスコ (ヴァイオリン)
サンフォード・シュルッセル (ピアノ)
米 COLUMBIA 50187-D/8-D
(1929年ニューヨーク録音)
ヴァイオリニスト、ピアニスト、指揮者、作曲家の全能音楽家だったエネス
コ(1881-1955)が1929年にアメリカ・コロンビアに録音した電気録音6枚の中
の一曲である。全霊精根を傾けてひたすら弾くこのアーティストのベストフォ
ームで、ヴァイオリン・レコードの最高峰といえる。録音時エネスコは48歳
だった。復刻にはアメリカ・コロンビアの初版ブルー・シェラック盤を使用
した。第3楽章と第4楽章の前半で周期ノイズが出るのをご容赦願いたい。


78CDR-1036
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 K.330(300h)
モーツァルト:ロマンス変イ長調 K.Anh.205
エトヴィン・フィッシャー(ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3424/5)
(1937年3月6日=K.330,1938年3月8日=K.Anh.205
ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ録音)
エトウィン・フィッシャー(1886-1960)はスイスのピアニスト。バーゼルの音
楽院で学んだ後ベルリンに出て、リストの高弟マルティン・クラウゼについ
た。1930年にベルリン高等音楽院の教授に就任し、演奏家としても活躍した。
1942年にスイスに戻りソロ活動に加え、ヴァイオリンのクーレンカンプ(後に
ヴォルフガング・シュナイダーハン) 、チェロのマイナルディとフィッシャ
ー・トリオを結成した。弟子にアルフレッド・ブレデル、パウル・バドゥー
ラ=スコダ、レーヌ・ジアノーリらがいる。このモーツァルトはフィッシャ
ーが51歳の時の録音。


78CDR-1037
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第32番ヘ長調 K.376(374d)
ユーディ・メニューイン (ヴァイオリン)
ヘフツィバ・メニューイン (ピアノ)
英 HIS MASTER'S VOICE DB3552/3)
(1938年3月29日ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ録音)
ユーディ・メニューイン(1916-1999)は6歳の時、サンフランシスコ交響楽団
でラロのスペイン交響曲を弾いてデビューし、神童と騒がれた。その後パリ
でジョルジュ・エネスコ(1881-1955)、ドイツでアドルフ・ブッシュ(1891-
1952)の指導を受けた。このソナタはメニューインが22歳の録音。他に17歳の
時に録音したヴァイオリン・ソナタイ長調 K.526(78CDR-1026) もある。ヘフ
ツィバ・メニューイン(1920-1980)は4歳年下の妹で1933年以降しばしば兄と
共演した。


78CDR-1038
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第33番ヘ長調 K.377 (374e)
アドルフ・ブッシュ (ヴァイオリン)
ルドルフ・ゼルキン (ピアノ)
米 VICTOR 15176/7
(原録音: 英 HIS MASTER'S VOICE DB3373/4)
(1937年10月9日ロンドン、アビー・ロード第3スタジオ録音)
アドルフ・ブッシュ(1891-1952)はドイツのヴァイオリニスト。1922年以後ピ
アニストのルドルフ・ゼルキン(1903-1991)とデュオを組んで活躍した。
1935年ゼルキンはブッシュの娘イレーネと結婚したが、ゼルキンはナチのユ
ダヤ人迫害を避けアメリカに移住した。ブッシュもまたドイツを去りスイス
に在住、その後アメリカに定住した。この録音はブッシュが46歳、ゼルキン
が34歳の時のもの。70年前のドイツではどのようなモーツァルト演奏が行わ
れていたかの良き例。


78CDR-1039
ルクー:ピアノ四重奏曲 (未完)
1 第1楽章 (1) (4:40) 516.555A (2217 1/2 BMP)
2 第1楽章 (2) (4:28) 516.555B (2218 1/2 BMP)
3 第1楽章 (3) (4:22) 516.556A (2219 BMP)
4 第1楽章 (4)-
第2楽章 (1) (4:07) 516.556B (2220 1/2 BMP)
5 第2楽章 (2) (4:43) 516.557A (2221 1/2 BMP)
6 第2楽章 (3) (4:12) 516.557B (2222 1/2 BMP)
シャルル・ファン・ランケル(ピアノ)
アンリ・コック(ヴァイオリン)
ジャン・ロジステル(ヴィオラ)
リド・ロジステル(チェロ)
仏 POLYDOR 516.555/7
(1933年1-5月録音)
24歳の生涯を閉じたギヨーム・ルクー(1870-1894)未完のピアノ四重奏曲をル
クーのヴァイオリン・ソナタト長調を録音したヴァイオリンのアンリ・コッ
ク(1903-1969)とピアノのシャルル・ファン・ランケルにヴィオラのジャン・
ロジステル(1879-1964)とチェロのリド・ロジステルが加わっての演奏である。
これら4人の音楽家はベルギーのリエージュで活躍した。長老格のジャン・
ロジステルはストコフスキー時代のフィラデルフィア管弦楽団の首席ヴィオ
ラを務めたこともある。第2楽章をルクーに代わって師のヴァンサン・ダン
ディ(1851-1931)が補筆したこのピアノ四重奏曲は、ヴァイオリン・ソナタ
ト長調と同じくベルギーの大ヴァイオリニスト、ウジェ-ヌ・イザイ(1858-
1931)が作曲委嘱した作品だった。コックとランケルによるヴァイオリン・
ソナタト長調は78CDR-1005で発売されている。

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