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2004年~

ひとはくセミナー 高校連携セミナー 「三田の里山で見られる植物の多様性」 受講

2019年06月15日 | 日々

ひとはくセミナー 高校連携セミナー 「三田の里山で見られる植物の多様性」を受講しました。
今回の講座は、一般参加者と地元高校生の授業も兼ねたものでした。


まずは講座室で本日の概要を先生より説明を受け、
これから向かう里山に於いて、どの様な観点で観察を
行うか、を聴きました。


博物館から歩いて10分の場所にある、三田市ブイブイの森に到着。
私はこの森へ訪れたのは初めてです。
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・森に入って、枯れたコナラの原因についてお話がありました。
“カシノナガキクイムシ”という虫によるもので、
コナラは一年で枯れてしまうとのこと。

・樹冠(じゅかん)を見上げて解ることや、低木、高木、下草について、
お話を聴きながら森の奥へ移動しました。
高校生の皆さんも熱心に耳を傾けておられました。


森の中の観察時間は1時間。どんどん時間が過ぎて行きます。
暗い部分と明るい部分、藪化している箇所と空間のある草地・・・
放置区と管理区・・相対的な説明がありました。
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他、ランダムに取り上げられた植物の一例:

ウリカエデの葉 「すす病」の菌に侵され、斑点が出来ているものだそうです。


ウリカエデの種
プロペラ状の種は風散布型(かぜさんぷがた)ですが、
羽状(二枚一組)で飛んでいくのではなく、片翼
だけがクルクル舞って飛んでいきます。
植物の種の運ばれ方には色々な方法があり、
被食散布(動物に食べられ、種が排便)
動散布型(動物の身体にくっ付いて移動)、
水散布型(雨が落ちて撒かれたり、川に流れて移動)、
海流散布型(海流に乗って沿岸に運ばれる(例:グンバイヒルガオ))

タカノツメ(ウコギ科)の名の由来
「三枚の葉が鷹の指を思わせるから、」との説明がありました。

私は冬芽が鷹の爪に似ていることから、と習ったので、
色々な解釈があるのだなあ・・と思いました。

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竹:
通常、筍として食べられているモウソウチクは、
昔、食材として中国から日本へ渡来した竹であり、
近年は竹林の手入れが追い付かず、竹藪の範囲が
拡大しているそうです。


ヘビイチゴ
本来、畦の植物である、ヘビイチゴが森の中で
見られるということは、この場所が過去に
田畑だったということが推測される、とのこと。

2019.6.7(金)
ひとはくセミナー 高校連携セミナー 「三田の里山で見られる植物の多様性」受講
☆一時間という短い実地観察でしたが、大変有意義な勉強が出来ました。
平素、漫然と見ていた自然界は、今後の見方に深みが増された気がします。
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『色々な事が学べるのが里山です。今日の経験(観察で感じたこと、学んだこと)を
経験だけで終わらせない様に。今日同様、これからも経験を記録して下さい。
記録し、口にすることが反復になり、自分の知識となります。
知識(教科書等)だけ、経験だけ、では無く、
双方をバランスよく繰り返すことが大切です。』
『』内、先生の最後の言葉で、自分に響きました。

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