マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

秀逸なるコメディー

2008-07-09 14:30:06 | 芸能

                 
          
  

外題の「隣人と恐竜のポルカ」は、かつて左卜全がひまわりシスターズと歌った「老人と子供のポルカ」の安直なモジリである。


  やめてけれ やめてけれ やめてけれ ゲバゲバ・・・


ゲバとはゲバルト、武装闘争で血を流すのはやめよとという詞だった。
2番のジコジコは交通事故。3番のストストでストライキをやめてくれと
いう意味だった。ナニをたわけた爺ィが…と思っていたが、歌詞は社会現象を踏まえていたというわけだ。


さて、この作品は後藤ひろひとの作演出によるコメディー。
千秋楽(だっけ)、シアタードラマシティで観た。


ざっとストーリーはこうだ。
仲のいい隣同士、戸田家・熊谷家の庭から恐竜の骨が出土。急に利権をめぐり対立する両家。そこに考古学博士、TVディレクター、元アイドルなどが複雑にからみ、事態は紛糾する。


意味のないことおびただしい。そういう芝居が大好き。
深いことを言ってそうで言えていない演劇は好きではない。
あ~面白かった、ちゃんちゃんで終わり。残らないのもいい。


「相棒」寺脇康文が献身的に動き回っていた。さすが元SET。
隣人の手塚とおるという人の漫画的な芝居も面白かった。
新人の大和田美帆はサラブレッドだが、これからどうなるか楽しみ。
水野真紀もよく絞っていて、体が柔らかいのはさすがだった。


なんてったって、最前列のかぶりつきである。
あくびしたら役者にバレバレな距離。
アイドル石野真子役で出た石野真子はまだ花があり、声も出ていた。持ち歌の際のひるがえるスカートの裾にドキッ… 
真子ちゃん!と声をかけると、こっちに手を振ってくれた。
その手のファンではなかったんだけど。ちょっと気持ちも判る。


カーテンコールが何度も続き、その間延々と流れていたのがポルカという音楽。喜劇にはもってこいの明るいダンス音楽。
ウェスタンスイングにも欠かせない東欧~米国南部の音楽だ。
元気を呼び覚ましてくれるような喜劇と音楽。久々に良質のスラップスティック・コメディを堪能できた。