2月24日(水)午後1時半より、 どの子も地域の公立高校へ埼玉連絡会とし、 22日(月)に県教育局に提出した公開質問状の回答を聞きに行きます。 急ですが、参加を呼びかけます。 午後1時 県庁第2庁舎アンテナショップかっぽ前集合・打ち合わせ 回答を聞く会場は第2庁舎横の県民健康センター中会議室 です。 | |
写真は2月5日の教育局交渉風景 | |
3項目の公開質問 公開質問状の項目は3点あります。 2月5日(金)に行われた交渉結果を受けての質問です。 1つめと2つめの項目は、今年初めて県が 「受験上の配慮のための措置願」を選抜上の資料とする制度を導入したのに、 説明会や願書の様式に十分に盛り込まれなかったため、 今春からスタートした入試を完全に点数化する大きな流れの中で、 点数の取れない知的障害の生徒は切り捨てられて 当然という風潮を助長したのではないかという内容です。 長年私たちが求めてきた「障害の不利益に対する配慮を、 別室受験、時間延長、点字受験などの受験上の配慮だけでなく、 選抜上でも配慮せよということ(アメリカの公民権法等にあるアファーマティブアクション、 あるいは障害者の権利条約に定められた合理的配慮)に対し、 この制度を選抜要項・要領に入れることで 「やっとみなさんの要望に応えることができる」と述べてきたのは、 誰だったのか?だまし討ちとすら思えます。 | |
3つ目の項目は、 定員内不合格を出した高校名を公表せよという、以前も出してきた要望に対し、 初めて「法令違反ではないから」という理由で、 できないと回答したことの責任についてです。 教育局は、 2001年に「定員内不合格はあってはらない」という確認書を私たちと交わしており、 毎年確認し直してきました。 今回の要望書には「法令違反」という文言はないのに、 あえて「法令違反ではない」と回答してきたのは、 確認の撤回を意味するのではないか?聞き流すことはできません。 | |
写真は教育局が入っている埼玉県庁第2庁舎 | |
日高高校は英樹くんを受け止めて! 24日(水)は、前期入試の結果の発表日です。 5年目の受験になる吉井英樹くんは、今年も日高高校を受験しました。 英樹くんは、小・中とも近所の普通学級で、みんなと一緒に学んで来ました。 中学ではパソコン部でした。 重複障害の彼のコミュニケーションは、 質問に対しYes/Noで答える形と表情や動作が基本であり、 家族や一緒に学んだり遊んだりしてきたクラスメート等が重要な役割を担っています。 にもかかわらず、 県教育局は「障害による不利益があってはならない」と言いながら、 神奈川や千葉、東京では実施されている、記述式の問題を選択式に変えることや、 代読者・代筆者とも本人の推薦する者にすることなどを、本県では不可能と拒否して来ました。 代筆者のみ本人推薦が認められた結果、本番では長い問題を県の教員が一度だけ読み上げ、 反応が得られないことを確認するといった、屈辱的な状況を強いられました。 また、定員割れの時には、県の確認にもかかわらず定員内不合格にされてました。 | |
写真は 中学のクラスメートで大学生になった 山崎くんの介助で 埼玉障害者市民ネットワーク合宿に 参加した英樹くん(中央・車椅子使用) | |
5年目の今年は、初めて、 屈辱的な状況がくりかえされるのなら配慮はいらないとして、措置願だけは出しました。 しかし、高校、県は、あくまでも別室受験を求めてきたので、それには応じまし。 これは管理上の都合に折り合いを付けたものであり、 「障害による不利益への配慮」とは無関係です。 受験上では、「障害による不利益」はいっさい解消されていないのです。 学力検査は0点になってしまったかもしれません。 ただ、合否は、調査書、学力検査、面接の結果を踏まえ、 その学校の教育を受けるに足る能力・適性の有無を、 校長が総合的に判断して決定すると定められています。 これまでの交渉で県は、たとえ0点であっても、 校長が「能力・適性がある」と判断すれば合格できると、述べています。 選抜上で、「障害による不利益に配慮する」ことを、校長がどう貫くかが問われています。 | |
写真も2月5日の教育局交渉 | |
つきあうことから教育を問い直す 吉井んの「障害による不利益に配慮」するためには、つきあうこと以外にありません。 高校に受け止めつきあうことから、初めてたがいのコミュニケーションの土俵ができ、 これまで吉井くんを切り捨ててきた高校入試や教育のありかたを どう見直していったらいいかも見えてくるはずです。 昨年、大宮商業高校定時制で4年間学んだ重度の知的障害をもつ斉藤晴彦くんが 卒業を認定されました。 高校は当初、評価できないとして、単位を与えず生活進級としていましたが、 4年間の過程を全面的に見直して、 一転卒業となりました。共に生きる地域社会への入り口として、公立高校を共に学ぶ場とするため、 県としても斉藤君の例から深く学び、環境整備を進めてほしいものです。 | |
写真は、卒業証書を見せてくれた福祉農園の仲間、斉藤晴彦くんとご両親 |