久しぶりに、文藝春秋を購入して、芥川賞作品などをサッと読み、あちこちパラパラ読んでいたら、靖国参拝に心が震えました、の見出しがあって、櫻井よしこさんの記事をみた。
「この人の月間日記」のサブタイトルがあり、日記形式の読み物となっている。右とか左とかの分け方でいえば、彼女は明らかに右の人である。どんな生活をしているのだろうか、の興味があった。
文藝春秋の今月号は、芥川賞の作品が掲載されているので、それが目当てで購入したのだが、受賞作品の「穴」という作品のなかには、まさに彼女と対極の非正規労働者の暮らしぶり、考え、などが出てくる。作者の意図するところは、おいておくとして、この暮らしぶりと、櫻井さんの暮らしぶりは、比較にならないぐらいに違う。
百歳をこえるご母堂と同居し、毎朝おでこをつけて、朝の挨拶をし、美容師さんが訪問してくる暮らし、名だたる有名人との対談、執筆。福島視察。番組収録。優秀な介護士がいる。おせち料理は、粗方友人が作る。早朝起床、シャワー、化粧水。古事記を読む。
誰もができる暮らしぶりではない。庶民の暮らしのことがわからないのも無理はない。日記は、「こうしていつも通りの目まぐるしい日々がすぎていく。自分だけの静かな思索の時間を確保したい。」と結ばれている。