テレビで、ほぼ初めて、一般参賀をみた。たくさんの群衆がいて、ガラス窓の横に長い建物がある。4人だったか、5人だったか警備の、人形みたいに直立した微動だにしない少し華やかな制服姿の人が立っている。
動かないことで、群衆に威圧を与えているようにもみえるし、様式美として、皇室の存在の特別感を高めている。「お出まし」までの間、ずっとその姿勢をキープしている。その後もそうなのだろう。テレビでは映っていないけれども。
確かに、自由に談笑していたり、ポーズをいろいろ変えると、落ち着かないことになるし、警備そのものというポーズをとるのも、変だ。となると、まったく動かないことこそが、取りうる唯一の姿勢ということになるのだろう。
さらに、その段のしたには、普通のコート姿のしかもマスクをしている通常人の姿で、しかもそれほど動きはしないが、自然の姿で、姿勢も力をいれていない、恐らく私服警官だろうか、が立っている。
この人は、純粋に暴漢等への対処を任務としているのだろうが、元より、参賀に来る人々を前にしているのだから、万一の時という感じであって、本格的な警備ということではない、ことが見て取れる。
こうしてみると、様々に、考えられていることがわかる。そのことが、また、こちらに様々な思いを齎す。