宗教が人間生活に及ぼす影響は、まだ非常に強いものがある。科学技術の進展のなかで、生物の構造、成り立ちが解明されつつあり、多くのことで、宗教が行使してきた分野を打ち壊してきた経緯がある。
そして、信仰しないものは地獄へ落ちる、などといった陳腐な脅しはもはや効かなくなってきている。では、宗教にはどんな役割が残されているのだろうか。付随的な彫刻、絵画、音楽、工作物の美術、工芸の仕事が宗教と関わって、宗教の命脈を保っているかにみえる。
宗教本体の、哲学的な意味は、ほとんど意味をなさなくなりつつある。むしろ、人間生活に害悪をもたらす存在になりつつある。
まともに取り上げることではなく、ムード、習慣、意味のない伝統行事としての、人々の交流のためのツールとしての役割はあるかもしれないが、それも副作用を伴う。
いずれ、役割を終える存在であると思う。
そして、政治家は平気でウソをつく。嘘をつかないと言って、ウソを意識的につく。人間として危うい職業となっている。人類を何度も窮地に追い込んできた。こういう職業もまたいずれ淘汰されなければならない存在だろう。生活者みずからが、政治を行うほかないことが自明になりつつある。