上手な人のやることなすことを観察していると、いわゆる肩の力が抜けている。スムースなのである。
職人技などは、まさにそうで、いとも軽々とやってのける。そこへいくまでの修行では、試行錯誤があって、一足飛びにたどりついた境地ではないだろうけども、習熟すれば、なめらかなものである。
今日の一句一遊でも、金曜日は手練の作品が読まれるのだが、実に、力の抜けた、句が並ぶ。軽々と作句している感じがある。
工夫の積み重ねと、努力の背景があってのことなのだが、こういう境地は憧れである。いつかは、スイスイとこのような句ができれば嬉しいのだが。
昨日のプレバトでは、フジモンの特待生昇格試験で、名作が発表された。夏井先生曰く、プレバト始まって以来の出来という。箱根のすすきの写真が、兼題である。
◇羊群の最後はすすき持つ少年
オーストラリアをイメージしたという、羊の群れの流れのあとへすすきを持った少年がゆく、という風景だが、「は」がすばらしいという。「に」では、全景がみえているのだが、「は」によって、流れがみえる、という。一同感心しきりであった。