日本の実力というか、毎年のノーベル賞の受賞が続いている。基礎研究のさかんな時期があって、その頃の成果だと言われている。
だとすれば、いまのような短期的な成果追及のものの見方をしているようでは、こんごは期待できないようにも思われる。
受賞を受けた途端にそんなことを言うのはいかにも変だが、先へ先へと思いはすすむ。地球上は、楽観を許さない現象が起こっているし、人間界も、なんだか低レベルで、存続さえ怪しく思える昨今である。
せっかくの技術、知見を生かして、世の中が、人類の存続可能となるような仕組みの方向へと進歩していってほしいものである。
人のやらないことの注目して研究してきた大隅教授の姿勢は、一方では、その研究に注目して寄り添ってくる研究者の後押しを受けている。栄誉はひとりのようだが、実は違う。
研究の世界は、あと、さき、が問題となるけれども、栄誉を受けようが受けまいが、それは主要なことではない。それでも、受賞は清々しく嬉しい話である。