数字で表現することは、明確で正確にみえるけれども、実は、あまり信用できない面もある。簡単な一会社におけるビジネスにおいて、はたして儲かっているのか、それとも、そうではないのか、を見極めるのに、売上高から経費を引いて、利益を出すのだが、経費部分は入れたり入れなかったりすることで、利益は変わってくる。
経費が、入ってなければ、当然利益がでるわけだが、それは実態とは違う。費用としてはかかっているが、会社の経費としてはあげてはいけないものもある。それを入れれば、利益は減るが、それをすれば脱税につながり、犯罪となる。
なにが正しくて、何が正しくないか、売上高をごまかしても、また、いつの時期に計上するかによっても変化する。それでいて、基準を明確にすれば、第三者がみてもわかるように、経営内容が把握できるというのだから、人間の作り出した文明というのは、大したものだ。
一方では、使い切れないほどの蓄財をなし、片方では、食料もままならず、この世に生をうけたものの、生きていくことができなかった命もある。すべてが合理的とはいえない。不条理の世界に生きている。そのなかで、誇りたかく錯覚しながら、のうのうと生きている姿の状態と言おうか。