今や貧富の格差が、世界的に問題になっていて、これこそが、諸悪の根源であると、みられつつあると思うがどうだろうか。
富める者が、貧しいものに惜しみなく援助をあたえる、あるいは、会社であっても、経営者が、株主が、その成果を独り占めするのではなく、まだ、力を充分発揮できていない社員にも、充分な配分をする、非正規雇用などについても正社員との待遇の違いなど作らない。
とすれば、何か不都合があるのだろうか。他国との関係においても、弱肉強食の論理ではなく、相互に有益であることをこころがけ、また、そのように実行することで、何か問題があるだろうか。
儲けを独占して、もっともっと、と思っている連中がいうのは、そんなことをすると、みんな怠惰になって、世の中成り立たなくなるなどという。
人間、競争原理が働かないと、努力しないという。そうだろうか。それは、恐らく、詭弁である。どんな条件でも努力できる状況になれば、人は努力する。
むしろ、富を得る手段を手にしたものが、その有利な状況を変えたくない、そして、その富を持つことによって、格差を楽しんでいること、その格差にこそ、喜びがあると思っているところに病根がある。
これがもたらす、害悪について、みんな気づき始めている。実行するときは、もう、そこまできている。いつまでも格差を是認する考えに固執していると、ある日、突然、事態の変貌に驚くこととなるだろう。野蛮で、いやしい品性の人間であると指弾されることになる。