挨拶が、大事だと思うようになった。相手を認め、こころを開く。敵ではないことの表明。もちろん偽装的な、虚礼もあるだろうが、おおむね、挨拶によって、スムースな人間関係が始まる。
一対一の挨拶と、一対多数の場合もある。自分のこころの状態がどうであるかによって、その形態は異なるだろう。精神状態をいかに健康に保つか、健康にしておくか、気持ちの良い挨拶の基本には、人間としての修養が試される。
多くの人々は、これをクリヤ―して健康で幸せな人間関係を構築しているようにみえる。だが、さまざまな境遇があって、ひどい環境のなかで、人間性に影響するような厳しい状態にあれば、それはかなわない。
金儲けだけが目的であり、それだけが、成功の基準だとするような風潮のなかでは、社会制度も歪み、人間関係についても、いい関係などのぞめない。
世界が狭くなり、相互に関係が深くなっていくなかで、人間関係についての進歩が望まれる。日中関係が悪い状況で、経済的にも多くの損害が発生している。国際会議で、首脳同士の接触もできないというが、いかにも低レベルな話である。まさに、挨拶さえできない状態なのである。