原作を読んでいないので、ストーリーが映画だけだと、ちょっと作品の意図を把握できていないかもしれない。
それでも、やはり、胸がこみ上げてくる場面があって、人を愛するという行為について、考えさせられる。
平日の昼とあって、年配層ばかりの観客構成だ。かなりの数で、満杯というわけではないが、ヒットしているのだろう。
撮影が、寒い中で、大変だったらしいが、そういう大変さは、画面からは思えない。相変わらず、吉永小百合さんは、若くて、すばらしい。
悩める警官とのキスシーンが、必要なのかどうかであるが、この辺は、多分原作にはいろいろ書かれているのだろう。
犯罪を起こすことになった、事情や、その後のいきさつが出てくる。人生で、あまり波風もない穏やかな人生の人と、本当につらい苦しい人生を余儀なくされる人との割合はどんなものだろうか、と妻が言う。
確かに、人生ヒトそれぞれだが、不公平なこともあるだろう。本当に、つらい人生を送らざるをえない人々を、よく調べてみるならば、事情の背景に、本質的な世界の問題点があぶりだされるかもしれない。
それは、すばらしい研究テーマではないかと言ったが、その気はなさそうだった。これは、いただきかなと思った。