ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『天空の蜂』

2015-07-15 12:22:35 | 新作映画
『天空の蜂』。いまの時代を撃つ挑発的なテーマに腰を抜かした。
映画は言う。敵は「無関心な群衆」だと…。
内容で映画を論じ、なのにポリティカルな話は避ける傾向の映画ファンは、
この映画をどう評するのだろう?
ただ個人的には『エグゼクティブ・デシジョン』を彷彿させるシーンに手に汗握った。


----これは10日ほど前に観た映画だニャ。
確か原発テロを扱ったお話のはずだけど…。
でもTwitterのつぶやきだと、
少し思っていたのとは違うニャ。
「うん。
確かに物語の骨子は、
最新鋭の超巨大ヘリをジャックした犯人(綾野剛)が
遠隔操作でそれを福井県の原子力発電所・新陽の上空に停止させ、
それを盾に
日本中の原発の破棄を要求するというもの。
原作が東野圭吾だけに、
思わぬ結末を伴うミステリー仕立てであることだけは
まあ、想像はついたけどね」

----でも、その奥には
深いテーマが隠れているという。
そういうことかニャ。
「うん。
この事件の解決のため、
ヘリを設計した湯原(江口洋介)、
そして彼とは過去になんらかのトラブルがあったと思われる
新陽の設計士・三島(本木雅弘)が中心となって奔走するというもの。
で、実はこのヘリの中に
湯原の子供が取り残されている……というのが
前半のハイライト」

----ニャるほど。
その救出劇が
『エグゼクティブ・デシジョン』を思わせるってわけだニャ。
「うん。
そのため自衛隊員が上空でヘリからヘリへ乗り移る。
これはいま思い出してもドキドキ。
あの『カプリコン・1』を観たときのように、
手に汗の泉ができあがってしまった」

----もとより、
えいは高所恐怖症だものね(笑)。
「(汗)。
さて、映画はこの手のポリティカル・サスペンスの常道で、
裏に真犯人の存在があるだろうことは早くに分かる。
それでもそこにたどりつくまでに、
まずは犯人捜し、逮捕。
この警察の動きと、
犯人からの要求を受けた電力会社と現場の動きが、
子供の救出劇と並行して語られていく」

---ふむふむ。
それはオモシロそうだけど
描き分けるの大変だ。
「だよね。
監督は堤幸彦
実をいうと、話が膨大すぎて
仲間由紀恵の件とかに、
少し物足りなさが残ったのも事実。
原発にヘリが墜落するカウントダウンにしても、
『チャイナ・シンドローム』ほどの緊迫感は感じなかった。
でも、Twitterで呟いた、
敵は「無関心な群衆」--。
ここに映画が踏み込んだのは素晴らしいと思う。
ぼくだって、映画や猫、花のことだけ語って
ポリティカルなことからは距離を置きたい。
でも、そうしているうちに
この世の中がとんでもないことになったらたまらないもの。
だって、ぼくたちは、
今この世の中に生きているんだから」



フォーンの一言「映画では原発が全部止まった事実があってはならないというのも出てくるらしいのニャ」身を乗り出す

※「でも、実際に止まった度


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