ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

ヒマラヤの貴婦人

2011年11月18日 23時52分12秒 | 自然

1933年に採集され
イギリスに5頭の標本しかなかった
「秘蝶」の生態が
観察されたというニュースが
先日流れた。

標高2200メートルあたりに生息する
78年間観測されなかった蝶を
日本の調査隊が観察に成功したということであった。

「ブータンシボリアゲハ」

現在来日中の
ブータン国王夫妻も
この蝶の標本を
お土産に持参したという。

新たに観察された生態のひとつで
食草が解明された。
それは「ウマノスズクサ科」の植物だとのこと。
そこの葉裏に山のように卵が産み付けられていたそうだ。

そんなニュースを見て
学生時代の友人を思い出した。
彼は、蝶にすべてをささげていた。
中でも、日本で有数のギフチョウマニアであった。
下宿に行くと
大量の飼育箱が積み重ねられ
その中には、
モリモリと草を食む幼虫や
奇妙な形をしたサナギもいっぱいいた。

彼は今も、蝶の勉強を
生業としていると
風のうわさに聞いた。

それはさておき
ギフチョウの仲間の食草も
実はカンアオイや
ウスバサイシンといった
地面にへばりつくように茶色の
地味~な花をつける
ウマノスズクサ科の植物だった。

このウマノスズクサ科の
植物を食草とする
蝶は他にもいろいろいることを彼に教えられた。
そのひとつが

「ジャコウアゲハ」

そのサナギが実にユニークで
まるでプラスチックで出来た
キーホルダーみたいな
無機質な形をしているのだが
触るとピクピク動くのが
ビックリくりくりで
とても印象に残っている。

ウマノスズクサ科の植物には
少なからず有毒成分が含まれており
それを食べて育つジャコウアゲハが
成虫になってもその体内に
有毒成分を保持しているから
捕食者から逃れられるという特徴を持っている
ということはその後に知った。

ちなみに、クロアゲハや
アゲハモドキといった種は
このジャコウアゲハに良く似た形をしており
そのことで毒があるよという擬態となっている。

これは「ベーツ擬態」といわれているが
ま、そんなことはどうでもよい。

先日報じられたその蝶も
「ヒマラヤの貴婦人」の
名に恥じない優雅な姿をしていた。
ちなみに今回来日した国王婦人も
まぎれもなく「ヒマラヤの貴婦人」でしたねえ。

国王夫妻の来日と
蝶の再発見のニュースで
そんな昔の友達が
今はどうしてるのかなあというなつかしさと
doironの中で一気に目覚めた
ネイチャー魂のおかげで
こんなブログを書きたくなったのでありました。
マニアックなうんちくに
お付き合いありがとうございました。


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