空海が修行をしたときに
立ち寄ったといわれる
八畳岩を過ぎると、
前方に見えてくるのが、
滝の幅の広い「千手滝」です。
赤目五瀑の二番目です。
幅7mで高さは15m。
ああ、滝つぼも青くって
神秘的ですねえ。
全体に姿のバランスがとれていて、
絵にかいたような景色です。
滝の落水する姿から
こういう名前になりました。
この滝つぼの前の所には
「千手茶屋」があります。
おばあさんが一人で座っていました。
平日はねえ、息子の家族にも
手伝ってもらえず
一人でのんびりやってるよ
とおばあさんが言ってました。
メニューを見ると
「ビールもあるよ」
と書かれています。
いいですねえ。
でもここでビールを飲むと
この先でえらいことになりそうです。
滝のように脳みそが流れて
いっても困りますので、
帰りに立ち寄ることにしましょう。
しばらく千手滝を眺めながら
お茶で水分補給をしてゆきましょう。
その茶屋の少し先のところに、
岩の斜面が奥まったところが
見えています。
それが「護摩の窟」といわれるところです。
空海が護摩を修したところ
といわれています。
ではそこに立ち寄って進んでいきましょう。
道はこんなにもけわしい感じで
ついています。
さっきの千手茶屋もよく見えますね。
こんな険しい道を付けないと
いけないほど、このあたりは
厳しい場所だったんですね。
そこで見つけたのがこんな花です。
ダイモンジソウですね。
小さな花ですが、
きりりと咲いています。
花の名前の由来は
すぐにわかりますねえ。
登り切ったところでまた
次の大きな滝が現れます。
赤目五瀑の三つ目「布曳滝」です。
ああ、小山を登ってまたすぐに
大きな滝ですか。
さすがに侵入を厳しくした
難関な登りが続きますね。
高さ30mを一状の布のように
落ちてくる滝で、
硬そうな岩をもものともしない
力強さがありますねえ。
いやあそれにしてもここは、
様々な名前のつく滝がありますねえ。
歴史が古いからねえ。
ここから上流も楽しみです。
急な山道を上がって、
布曳の滝を乗り越えたら、
その先にあるのが「竜が壺」です。
ここはなめ滝ですねえ。
岩の上をなめるように
水が落ちてゆきます。
そしてその先の滝壺が
とても深く、底なしと
いわれるほどだそうです。
なので、そこには竜が住んでいる
とも言われていて
こんな名前になりました。
なめ滝なんで暑い時は
滑り落ちたら気持ちよさそうですが、
そのまま竜の住みかへと
連れていかれるわけですね。
もしかしたら、ここには
超巨大化したオオサンショウウオがいて、
それを竜と見間違えて
いたのかもしれませんねえ。
ざあ~、ドドド~と流れる
水の音がとても
エネルギーの巨大さを物語っていました。
ここにはこんな電話もありますねえ。
コースの各所に設けられていて、
安全・安心な滝巡りに
一役買ってくれています。
滝に名前を付けている人、
コースを整備している人、
電話をもうけて管理している人、
案内板を置いている人、
いろんな人がこのコースを
守っているんですねえ。
歩いていると、前方から
2回くらい名札を付けた人が
降りてきてましたよ。
いろんな研究したり、
見回りしたりなんかも
してるんでしょうねえ。
あ、この辺からついに
目立つようになってきましたよ。
この葉っぱが、
イワタバコの葉っぱです。
岩の中から葉っぱがチョロンと
出てくるというユニークさが
いいですねえ。
この葉っぱが、
この植物の全命を預かっていて、
夏ころに可憐な花を咲かせます。
うす紫の花が湿っぽい所に生え
谷間を見事に彩ってくれるのです。
ああ、さっきのここにはもう大群落です。
こんなん見たら、
またこの花の咲く8月頃に
来たくなりますねえ。
続く