ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

勇者

2006年05月16日 23時39分10秒 | トライアスロン

打ち寄せる波の音
砂浜に食い込む素足の感触
ウェットスーツのゴムのにおい
祈りにも似た沈黙の時

トライアスロンスタート時の緊張感は
そんな景色の中でピークを迎え
体中の細胞が緊張している
そんなひと時もまた
トライアスロンという競技が持つ
独特の局面だ

今日、ジムで
一緒に皆生トライアスロンに出る
kaisanとそんな話をした

波打ち際でピークとなる緊張
実は、当日朝目覚めた時からもう始まっている
また、特別な一年に一度の朝を迎えたという気持ちが
目覚めた瞬間からまとわりつく
そして
今日の自分の体はどうだろうか
思い通りに動いてくれるだろうか
暑さに負けずに頑張れるだろうか
そんな不安が緊張感を増幅させる
でも、本当は分かっているのだ
そんな不安はうわべだけだと
実は
大げさではなく
そんな思いの奥の奥に
無事にゴールに帰ってこれるだろうかという
極限の不安が潜んでいることを

最後のランが
フルマラソン以上の距離を持つ
いわゆるロングのトライアスロンには
これまで13回参加した。

なかには
大きなうねりに翻弄されたレース
雷に打たれながら泳いだレース
日陰で36℃を越えていた灼熱のレースもあった。
そんなかなりの過酷な条件を
これまで越えてはきているのに
いまだにレースの日の朝のプレッシャーは
今でも想像するだけでも
心拍数が上がる。

どんなに体が仕上がって
バイクも乗りこなし
ランも走りこんでても関係ない
僕の場合も、kaisanの場合も
そのプレッシャーは
スイムの練習量に反比例するのだ

でも、まあこのプレッシャーも
トライアスロンやね
独特のこの雰囲気を楽しまないとね

皆生のフィニッシャーに与えられる
称号は「勇者」
トライアスロンを経験したことがない人には
ピンとこない称号かもしれないけど、
あの緊張の朝
悲鳴を上げる体の声を聞きながら
灼熱地獄に耐えて
ゴールを目指す力は
勇気以外の何者でもないと思う
だから

「勇者」

この称号は、私の誇りのひとつなのです