雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

あすなろ三三七拍子

2010-11-15 22:36:25 | 
重松 清
毎日新聞社
発売日:2010-03-13


重松清著"あすなろ三三七拍子"を読みました。
ずいぶん厚い本で最初のうちつまらないなぁと感じて
途中で投げ出すかも、と思っていたのですがだんだん
おもしろくなって読了しました。

世田谷商科大学は現在は合併してあすなろ大学に
なっています。
応援団は団員がいなくなって廃部寸前です。
それを憂えた応援団OBがとんでもないことを
考え出し実行してしまいます。
藤巻大介45歳、高校生の娘がいる中年サラリーマンです。
あすなろ大学へ社会人入学してして応援団へ入るよう
命じられます。

部員募集して入ってきたのは野口健太、お父さんが
世田谷商科大学OBで元野球部員、末期の病気で
入院中、試合の時の応援団の声援の様子を聞かされて
いました。
保坂翔は大介の娘美紀のボーイフレンドです。
大介にむりやり応援団に引きずり込まれます。
金色に染めた髪で軽いのりのへらへらした青年です。
でも彼がいると場が和みます。人脈もたくさん持っています。
松下沙耶、応援部の部長が女性でその下で学んでいます。
論文を書くため応援団へ入部します。

斎藤、山下は応援団のOBです。現応援団を指導
するため送り込まれてきて仕事そっちのけで毎日のように
大学にやって来て指導します。

いっしょに応援するチアリーダー部や吹奏楽部との交流
もあります。吹奏楽部は応援のための演奏は止めると
言っています。

リーダーと太鼓に旗手の最低限必要な人員しかいない
応援団です。
挨拶は押忍!いつも押忍。押忍が飛び交っています。

ずっと昔からのライバル大学のケイガクとの合戦が
中心の応援団です。相手校の応援団は部員が多いです。

練習にあけくれ合宿生活したりと短い期間だけどに充実
した時を過ごします。団員、OB、ライバルなど多くの
人との絆は深まりました。
そして会社へと戻っていきます。

応援団OB連の力が強烈です。
圧力かけられる現役はありがたいと思うのか、それとも
うるさいと思うのかどちらでしょう。
この人たちの強いノスタルジーが起こした出来事です。
でもそうやってささえていないとばたっと倒れてしまう
応援団ってどうなんでしょう。
自然のままに潰すというのもありだと思うんですけど。
今回はなんとか存続できたようですがこの先はどうなる
のでしょうね。隆盛を誇るようになるのでしょうか。

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