雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

からくさ図書館来客簿 第三集 冥官・小野篁と短夜の昔語り

2017-10-01 21:00:00 | 

仲町六絵著"からくさ図書館来客簿 第三集
冥官・小野篁と短夜の昔語り"を読みました。
道なしを天道へ送る、冥官の篁と新米の時子の話しです。
からくさ図書館を開いて道なしを探しています。

"馬琴の謎かけ 前編・後編"
鞍馬口高校の信介は時代小説の作家になるのが夢です。
源義経に使えた佐藤四郎兵衛忠信を書きたいと思って
いますが上手くいきません。
時子は道なしを強制的に天道へ送る道具の安祥儀を
使うことが許可されました。
篁は持っていません。
時子は持つかどうか迷っています。
信介が図書館へ来ました。
道なしを連れています。
道なしは南総里見八犬伝を書いた滝沢馬琴です。
馬琴は心残りがあります。
それを信介は探すことになります。

"金魚と琥珀"
本庄雅也は和菓子職人です。
金魚を題材に和菓子を作ろうとしています。
滋賀や奈良を巡って道なしを探している山吹から金魚屋に
現れる道なしがいると知らされます。
雅也は大和郡山の金魚屋へ金魚を見にいきました。
沙央里という店員と知り合いました。
道なしは雅也についています。
道なしは金魚店の元店主です。
記憶をなくしています。
時子と初めて会った山吹は本名を明かします。
江戸城を作った太田道灌です。

"わたの原 前編・後編"
隠岐の図書館の司書の御堂有紀が図書館を訪ねてきました。
有紀は隠岐の島々のいくつかの図書館でうみかぜ図書連盟を
作って本の貸し借りをしています。
有紀は船舶免許を持っていて小型船を運転して本の配達を
しています。
海に浮かんだ人が「本を捨てろ」と言ったような気がしました。
篁は生前隠岐の島へ流され1年ほど暮らしたことがあります。
阿児奈という島の少女と仲良くなりました。
篁は有紀といっしょに隠岐へ行くことにしました。
篁は阿児奈と会い、彼女の思いを聞き出します。
隠岐で生まれた若者たちは隠岐から出て行ってしまいます。
それを憂いていました。