土橋章宏著"超高速!参勤交代リターンズ"を読みました。
ご存じ映画になったあの話の小説版です。
読む前に映画を見ています。
映画もおもしろかったし、小説もおもしろかったです。
多少内容が違う部分がありますが大部分は一緒です。
失脚したと思われていた松平信祝は金をばらまき
息を吹き返してしまいます。
貧乏藩の磐城湯長藩の面々はお咲を身請けするため
途中で賃稼ぎをしたりして留まっています。
信祝は湯長藩を潰すため出来そうもない無茶なことを
押し付けてきます。
牛久に留まっていた彼らに二日で藩まで戻るよう命令が
下ります。
さらに江戸城天守閣再建をするよう沙汰をしようとします。
藩主内装政醇と家臣らは昼夜眠らず食べずに走り抜けます。
間に合って藩に戻ってみれば信祝の策略で藩はめちゃくちゃに
なっています。
城には入れず田畑は荒れ放題になっています。
その上に信祝の配下の柳生の者たちは襲ってきます。
勝てるとは思われない人々が大きく理不尽な勢力に立ち
向かっていく様は胸がすきます。
政醇と共に参勤交代をする家臣たちは皆、強くそれぞれ
武芸に秀でています。
皆、魅力的な人物たちです。
特に困った時に知恵を出せと迫られ、なんかかんか考え
だす家老の相馬兼続がいいですね。
弱い者は踏みつぶせばいいと言い放つ信祝の憎々しい
姿が目に浮かびます。
現代にもこういうイカレタ人はたくさんいることでしょう。
おかしいと思う思考を変えさせることって出来る
のでしょうか。
出来そうもないと感じるのが悲しいです。
本も映画もとても楽しいものでした。